厚生労働省が実施している平成28年の人口動態統計の年間推計で、出生数が過去最少の約98万人となったことが21日、分かった。年間の出生数が100万人を割るのは昭和22年の統計開始以来、初めて。政府をあげた少子化対策の重要性が改めて浮き彫りになった形だ。

 毎年1月1日に公表される人口動態統計の年間推計は、日本在住の日本人について1〜10月の速報値を基に1年分を推計している。

 女性が生涯に産む子供の推定人数を示す合計特殊出生率は、過去最低だった平成17年の1・26を境に上昇傾向にあり、27年は1・45だった。

 ただ、出産世代とされる15〜49歳の女性の人口が年々減少しているため、28年は出生数の減少に歯止めをかけることができなかったとみられる。

 死亡数から出生数を差し引いた人口の自然減は27年まで9年連続で増加しており、今後も人口減は続くことになりそうだ。

 人口動態統計の確定数によると、出生数は26年に過去最少の100万3539人を記録して100万人割れ目前となったが、27年は100万5677人となり、5年ぶりに増加に転じていた。


引用元:
出生数が初の100万人割れ 平成28年推計98万人 厚労省・人口動態 (産経新聞)