予防接種といえば、チクッと痛い注射を思い浮かべ、顔をゆがめる人も多いだろう。だが、近い将来、「痛くない」インフルエンザワクチンが普及するようになるかもしれない。

 国立感染症研究所の長谷川秀樹・感染病理部長らのチームが研究を進めている「経鼻ワクチン」だ。鼻の中にシュッとふきかけるだけで痛みはなく、予防効果も高いという。

 インフルエンザウイルスは通常、鼻やのどの粘膜に限定的に感染し、血液を通じて全身には広がらない。今の注射によるワクチンは血液中にウイルスをやっつける抗体をつくるが、感染後すぐには効きにくく、これが完全に予防できない原因の一つだ。経鼻ワクチンは病原性をなくした不活化ウイルスに補助剤を加えたもので、鼻やのどの粘膜で免疫を直接活性化させるため、感染しにくいという。

 しかも、注射だと流行するウイルスの型とワクチンの型が違うと、予防効果が低くなるが、経鼻ワクチンは型が違っていても効果が高いことが、動物実験で確かめられている。

 長谷川さんは「5年後の承認をめざしている」という。注射に弱い私にとっては待ち遠しい。


<アピタル:1分で知る・インフルエンザ>

http://www.asahi.com/apital/healthguide/minute/

(小川裕介)


引用元:
注射不要 痛くないワクチンの研究進む (朝日新聞)