英国のウィリアム王子は2013年、長男のジョージ王子が生まれた時、軍服務中だったが、堂々と2週間の育児休暇を取った。フェイスブックの最高経営者「マーク・ザッカーバーグ」は昨年、長女が生まれた時、2か月間の育児休業を取った。男性の育児休業は、セレブたちの専有物ではない。米国では特に創意性を重視する情報技術(IT)企業各社が男性の育児休業に積極的だ。昨年、ネットフリックスは最大で1年間の有給休業を発表し、フェイスブックは4ヵ月間の有給育児休業を世界の職員たちへと拡大させた。

◆スウェーデンでは、父親の10人中9人が育児休業を取る。1974年に世界で初めて性別を問わず、有給育児休業制度を作った時も、主に母親たちがこの制度を利用した。2002年から、母親と父親がそれぞれ、少なくとも1か月間ずつ育児休業を取れば、夫婦が使える育児休業の期間をさらに1か月間伸ばす方向に制度を変えたところ、父親の育児休業が目立って増えた。父親が育児休業を取れば、家族全員が幸せになるというのが英紙エコノミストの主張だ。父親は、子供の成長過程を見守ることで、家庭にさらに関心を持つことになり、母親は、子育ての負担が減ったことで、職場生活にさらに積極的になり、賃金や幸せの指数ともに高まるからだ。

◆世宗(セジョン)実録に、女の召使には100日間の出産休暇を、男の召使には30日間の育児休業を与えたという記録が出ている。21世紀の韓国社会では、「男がなぜ?」という社会的通念、昇進などへの懸念が男性育児休業のネックとなっていたが、変化の兆しも見せている。統計庁の「2016、仕事と家庭の両立指標」を見れば、昨年、育児休業を取った男性は4874人で、前年より43%も伸びた。女性の17分の1に過ぎないが、この10年間で23倍に増え、増加のスピードが速まっている。

◆昨日、ロッテグループが大手企業としては初めて、来年から少なくとも1か月以上の男性育児休業を義務づけると明らかにした。人事革新処は今年9月基準で、育児休業を取る男性公務員の割合が史上初めて20%を超えたと発表した。男性の育児休業が文化的主流として受け入れられるのはうれしいことだが、喜ぶにはまだ早い。国家公務員や一部の企業を除けば、大半の男性にとって育児休業は依然「絵に描いた餅」だ。

高美錫(コ・ミソク)論説委員 mskoh119@donga.com



引用元:
[オピニオン]パパの育児休業(東亜日報‎ )