インフルエンザの予防策の一つがワクチン接種だ。実は、毎年打つように推奨されるのは、ほかの病気ではあまりない。
例えば、麻疹(はしか)は予防接種をしたり、一度病気にかかったりすれば、通常は二度とかからない。私たちの体は過去の感染経験を覚えていて、ウイルスが侵入しようとすると、それを見つけてやっつける「免疫」が働くからだ。
しかし、インフルエンザは多くの人が何回もかかる。最大の原因はウイルスが変異しやすいことだ。いわば、見つからないように、ころころと姿を変えているわけで、「巧妙に免疫をすり抜けるやっかいなやつ」(砂川富正・国立感染症研究所室長)なのだ。ワクチンを打ってもインフルエンザにかかってしまうことも少なくない。
でも、侮ってはいけない。高齢者や持病のある人らの重症化を抑える効果が期待できる。厚生労働省研究班の報告では、老人福祉施設・病院に入所する65歳以上の高齢者で34〜55%の発病を、82%の死亡を防ぐ効果があったとされる。
流行のピークは例年1〜2月だ。まだ間に合うので、接種を検討している人はお早めに。
引用元:
ウイルス ころころ変異(朝日新聞)