鳥取県は、祖父母世代に育児へ積極的に関わってもらおうと、“今どき”の育児知識や情報を盛り込んだ祖父母手帳「孫育てのススメ」を作製した。抱っこや母乳など、育児に関する「昔と今の違い」を分かりやすく解説。世代間ギャップを埋め、円滑な孫育てをサポートする。
県が作成した祖父母手帳「孫育てのススメ」
 2010年の国勢調査によると、県の3世代同居率は11・7%(全国平均5・4%)で全国8位と高く、祖父母世代が日頃から子育てを支援しやすい環境にある。一方、子育て世代からは、時代とともに変化する育児の常識に関して、親世代とのギャップに悩む声も。戸惑いやズレを解消し、楽しく子育て、孫育てをしてもらおうと、県助産師会などの監修で作った。

 「ここが変わった!『昔』と『今』の子育て」の項目では、変化した育児の常識を対比する形で紹介。昔は「すぐに抱っこすると抱き癖が付く」とされたが、抱き癖は付かない▽さゆや果汁よりも母乳の方が良い▽「断乳」より子どもが自主的に授乳をやめる「卒乳」が現在の主流−などを挙げている。

 妊娠から学童期まで、子どもの成長に合わせて育児の注意点や特徴も解説。写真を貼って成長を記録できるようにした。

 A5判、カラー50ページ。1万部作製し、母子手帳の交付時に手渡しているほか、保育所や幼稚園、県関係機関にも配置。県子育て応援課のホームページでダウンロードできる。同課は「手帳を活用して孫育てを楽しんでほしい。地域全体で子育てする機運を醸成したい」としている。


引用元:
今どきの子育て伝授 県が「孫育てのススメ」作成(日本海新聞)