睡眠中に、赤ちゃんが突然亡くなってしまう、乳児突然死症候群(SIDS:SuddenInfantDeathSyndrome)という病気は、ご存知ですか?

出産後、特に病気もせずに、すくすくと健康に成長していた子どもが、何の予兆もなく死に至るという原因不明の病気です。

そのため、うつぶせ寝などをさせていて、いつの間にか赤ちゃんが……ということを恐れ、「寝返りをさせたくない」と考えているママもいます。

しかし、本来SIDSは、うつぶせ寝による窒息とは別物です。

今回は、厚生労働省の発表を元に、SIDSの予防法と、うつぶせ寝の防止策についてご紹介していきます。





小泉りさママライター。リアルでデスパレートな日本のママ事情を国際的視点で解析。現在、都内イン ターナショナルスクールに通う1男2女の母としてPTA活動にも励む。
乳児の死亡原因、第3位「SIDS」

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待望の赤ちゃんを授かり、無事に出産したもののSIDSが原因で死亡してしまうケースは、生後数か月から1歳前後の子どもに多いと言われています。

厚生労働省の発表では、日本でのSIDSは減少傾向にあるものの、未だに年間100名余が死亡していて、乳児期の死亡原因としては第3位となっています。

原因不明ではあるものの、予防対策としては、以下の3点が推奨されています。

(1)1歳になるまでは、あおむけに寝かせる

これは、研究調査結果によると、あおむけよりもうつ伏せで寝ていた時のほうがSIDSの発症率が高いためです。

原因は掴めていなくても、データは出ているのですね。



(2)できるだけ母乳で育てる

こちらも同じく、研究調査結果によると母乳で育てられている赤ちゃんのほうが、発症率が低かったため。

しかし、だからと言って、“ミルク育児をしているからSIDSの発生率が高い”というわけではないので、ミルク育児がダメというわけではありません。

(3)タバコをやめる

妊娠中のママが吸うことはもちろん、赤ちゃんの周りで吸うのも絶対NGです。

タバコの副流煙は、そもそも身体に害を及ぼすもの。赤ちゃんに近しい人達には、できるだけ控えてもらったほうが賢明かもしれません。

「うつぶせ寝」による窒息も

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一方、赤ちゃんの睡眠中の死亡事故として、原因がハッキリしているものもあります。

それが、「うつぶせ寝による窒息」です。

寝返りはしたものの、まだ自力であお向けに戻れない赤ちゃんは、窒息をしてしまう可能性もあるからです。



また、子どもがまだ自力で寝返りを打てなくても油断はできません。

生まれたばかりでも、ちょっとした拍子に子どもの身体が思いもよらない方向を向き、周りにあったものが鼻や口を塞いでしまうこともあります。

寝ている時も、赤ちゃんがしっかり自分で動き、身体の向きなどをコントロールできるようになるまで、大人がいつも見守ってあげる必要があります。



赤安全を確保した「寝室」作り
寝ている赤ちゃんをずっと見張っているわけにはいかないので、ママとしては、自分が見ていない間に何か起きたらと思うと恐ろしいですよね。

しかし、必要以上に赤ちゃんのうつぶせ寝を怖がるのではなく、しっかり安全対策を取りましょう。

(1)柔らかすぎるベッドに寝かせない

(2)枕の周りにおもちゃなどの小物を置かない

(3)部屋の中では薄手の服を着せる

(4)掛け布団を使うときは目を離さない



いかがですか?

家庭内で起きる事故は、安全対策をしておけば未然に防げるものも多いものです。

絶対にしておくべき最低限の対策を忘れずに、パパやママが常に危機感を持っていることが大切です。



また、SIDSが起きやすい最も危ない時期は、これからの冬の時期とも言われています。

普通の元気な子ども達に実際に起きている死亡事故ですから、油断せず、しっかりと赤ちゃんに注意を払っていてあげてくださいね。



引用元:
乳児の死亡原因第3位!? 「睡眠中の事故」を防ぐ対策7つ(ウーマンエキサイト‎ )