睡眠中に、赤ちゃんが突然亡くなってしまう、乳児突然死症候群(SIDS:Sudden Infant Death Syndrome)という病気は、ご存知ですか?
出産後、特に病気もせずに、すくすくと健康に成長していた子どもが、何の予兆もなく死に至るという原因不明の病気です。
そのため、うつぶせ寝などをさせていて、いつの間にか赤ちゃんが……ということを恐れ、「寝返りをさせたくない」と考えているママもいます。
しかし、本来SIDSは、うつぶせ寝による窒息とは別物です。
今回は、厚生労働省の発表を元に、SIDSの予防法と、うつぶせ寝の防止策についてご紹介していきます。
乳児の死亡原因、第3位「SIDS」
source:https://www.shutterstock.com/
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待望の赤ちゃんを授かり、無事に出産したもののSIDSが原因で死亡してしまうケースは、生後数か月から1歳前後の子どもに多いと言われています。
厚生労働省の発表では、日本でのSIDSは減少傾向にあるものの、未だに年間100名余が死亡していて、乳児期の死亡原因としては第3位となっています。
原因不明ではあるものの、予防対策としては、以下の3点が推奨されています。
(1)1歳になるまでは、あおむけに寝かせる
これは、研究調査結果によると、あおむけよりもうつ伏せで寝ていた時のほうがSIDSの発症率が高いためです。
原因は掴めていなくても、データは出ているのですね。
(2)できるだけ母乳で育てる
こちらも同じく、研究調査結果によると母乳で育てられている赤ちゃんのほうが、発症率が低かったため。
しかし、だからと言って、“ミルク育児をしているからSIDSの発生率が高い”というわけではないので、ミルク育児がダメというわけではありません。
(3)タバコをやめる
妊娠中のママが吸うことはもちろん、赤ちゃんの周りで吸うのも絶対NGです。
タバコの副流煙は、そもそも身体に害を及ぼすもの。赤ちゃんに近しい人達には、できるだけ控えてもらったほうが賢明かもしれません。
「うつぶせ寝」による窒息も
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一方、赤ちゃんの睡眠中の死亡事故として、原因がハッキリしているものもあります。
それが、「うつぶせ寝による窒息」です。
寝返りはしたものの、まだ自力であお向けに戻れない赤ちゃんは、窒息をしてしまう可能性もあるからです。
また、子どもがまだ自力で寝返りを打てなくても油断はできません。
生まれたばかりでも、ちょっとした拍子に子どもの身体が思いもよらない方向を向き、周りにあったものが鼻や口を塞いでしまうこともあります。
寝ている時も、赤ちゃんがしっかり自分で動き、身体の向きなどをコントロールできるようになるまで、大人がいつも見守ってあげる必要があります。
赤安全を確保した「寝室」作り
寝ている赤ちゃんをずっと見張っているわけにはいかないので、ママとしては、自分が見ていない間に何か起きたらと思うと恐ろしいですよね。
しかし、必要以上に赤ちゃんのうつぶせ寝を怖がるのではなく、しっかり安全対策を取りましょう。
(1)柔らかすぎるベッドに寝かせない
(2)枕の周りにおもちゃなどの小物を置かない
(3)部屋の中では薄手の服を着せる
(4)掛け布団を使うときは目を離さない
いかがですか?
家庭内で起きる事故は、安全対策をしておけば未然に防げるものも多いものです。
絶対にしておくべき最低限の対策を忘れずに、パパやママが常に危機感を持っていることが大切です。
また、SIDSが起きやすい最も危ない時期は、これからの冬の時期とも言われています。
普通の元気な子ども達に実際に起きている死亡事故ですから、油断せず、しっかりと赤ちゃんに注意を払っていてあげてくださいね。
引用元:
乳児の死亡原因第3位!? 「睡眠中の事故」を防ぐ対策7つ(It Mama)