この時期は、歯科健診が行われている幼稚園や保育園も多く、また小学校入学前の就学時健康診断でも歯科健診があります。

毎日仕上げみがきもやっているのに、定期健診や幼稚園などの歯科健診で「むし歯があります」と言われてショックを受けたことはありませんか?

「むし歯予防は歯をみがくだけじゃダメなの? 一体何が原因なの?」と思われるママも多いのではないでしょうか。

今回は歯科医ママである筆者が、大切なわが子の歯を守るためにぜひ知っておきたい“子どもの食習慣”と、歯をみがく以外に気を付けたい“むし歯予防”についてお伝えします。
歯みがきだけじゃ不十分!むし歯になりやすいワケ

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むし歯は、1つの原因で起きるわけではなく、「歯」「むし歯菌」「糖分」「時間」の4つの条件がそろうと生じます。

むし歯菌が存在するだけなく、砂糖を含んだ飲食習慣や、歯みがきの状態などが複雑に絡み合って初めてむし歯になるのです。

ちなみに、口の中の病気はむし歯だけではなく、小さな子どもでも歯肉炎はよく見られます。

それらの病気を防ぐためにも歯みがきは毎日やるべきですが、深い歯の溝や歯と歯の間など、どうしても歯ブラシが届かない場所や磨き残しがある場合、むし歯予防は歯みがきだけでは不十分です。



食後は口の中のpHが酸性に傾き、歯からミネラルが失われます(脱灰)。普通は食後1時間くらいで、唾液の働きで中和されます。

でも、頻回に食べ飲み、ダラダラ食べ飲みしていると、お口の中は酸性に傾いてなかなか中和される時間がありません。つまり、むし歯になるリスクが高くなるのです。



むし歯の原因は「食べ方」にアリ

また、歯垢の性質も食習慣によって変化します。

むし歯の原因菌と言われるミュータンス菌は砂糖を栄養にしてネバネバした物質を作るのですが、歯ブラシで落としにくいのでとても厄介モノ。

そこに歯垢が形成されると、食べ物の糖分をエサにして酸を作ります。

酸が作り出されると、歯が脱灰し、ついには穴が空いてしまいます。

つまり、ミュータンス菌が大好きな砂糖の摂り方が、とても重要になるのです。
気を付けよう!子どもの食習慣4つのポイント

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(1)規則正しい食生活を心がける

1日3回の食事のリズムを身につけましょう。しかし、子どもは1度にたくさん食べることができません。

「補食」としておやつを食べるなら、1日1〜2回毎日決まった時間に食べるようにしてください。

果物や乳製品など、食事で不足しがちな栄養を補うといいですね。水や麦茶で水分も一緒に摂りましょう。



(2)食べ始めたら30分程度で終わらせる

早食いやダラダラ食べではなく、1回の食事やおやつは30分程度と目安を決めましょう。

ついつい急かしがちですが、食事の時間は親子で楽しめる雰囲気を作れるといいですね。



(3)よく噛んでからゴックン

よく噛むことで、唾液の分泌が促され、また歯並びや骨の成長にも良い影響を与えるといわれています。

「カミカミするんだよ」と噛んでから飲み込むことを教えてあげましょう。



(4)甘いモノに偏らないように

間食は、砂糖たっぷりの甘いモノに偏らないようにしましょう。

早くから甘いモノや味の濃いモノばかり食べていると、味覚が育つ大切な時期に繊細な味を感じにくくなってしまいます。

乳幼児は特に素材の味や出汁のうま味を活かし、薄味にしましょう。



いかがでしたか。

毎日仕上げ磨きをがんばっているのに、なぜか健診のたびにむし歯ができると悩んでいるママは少なくありません。

そんなときは、一度子どもの食習慣を見直してみましょう。

小さいときの食習慣は、土台となるとても大切な時期です。

ぜひ、親子で健康的な食習慣を身につけましょう。


引用元:
原因は食べ方にあった!「子どもをむし歯にする」食習慣とは(It Mama)