ハリウッドを代表する美人女優のひとりとして知られるナタリー・ポートマン。フランス人振付師の夫バンジャマン・ミルピエとの間に第2子を妊娠中であることが明らかになりました。


妊娠は賞レースでの幸運のお守り?
今年9月に行われた、イタリア・ベネチア国際映画祭にナタリーは主演作品「ジャッキー(原題)」「プラネタリウム(原題)」の2作品をお披露目するために参加しました。「ジャッキー」は、ジョン・F・ケネディ大統領夫人だった故ジャクリーン・ケネディ・オナシスの人生を描いた物語。「プラネタリウム」で、ナタリーはジョニー・デップの17歳の娘リリー・ローズ・デップと美しい姉妹を演じています。

 ベネチア国際映画祭では、ナタリーはその二つの作品の記者会見、公式上映の四つのイベントに登場。しかし、どれもゆったりしたシルエットのドレスだったため、ナタリーの美しさに注目は集まったものの、誰も妊娠に気づきませんでした。そして四つめの「プラネタリウム」のレッドカーペットにボディーラインにフィットした白い「ディオール」のドレスを着てあらわれたナタリーのお腹(なか)がふっくらしているのを見て、みなビックリ仰天。ナタリーは何も語らなかったものの、第2子妊娠のニュースは世界中を駆けめぐったのです。
振付師の夫バンジャマン・ミルピエとナタリーは映画「ブラック・スワン」(2010年)の撮影で知り合い、10年12月に婚約と妊娠を発表。翌11年2月に行われた米アカデミー賞で主演女優賞を受賞したときナタリーは第1子アレフくんを妊娠中でした。そして今年、主演作「ジャッキー」は、“米アカデミー賞を狙える”と好評で、しかもナタリーは第2子を妊娠中。この偶然のめぐり合わせに、米ウェブサイト「エンターテインメント・オンライン」からベビーは幸運のお守りだと思う?と聞かれたナタリー。「人生の幸運のお守りよ。最高でいちばんの奇跡だわ」とコメント。映画賞とは関係なく、妊娠の喜びを語っています。


海外赴任生活はキツかった?
12年にバンジャマンと結婚後、家族でLAに住んでいたナタリーは、14年にバンジャマンがバレエの殿堂、パリ・オペラ座の芸術監督に就任したことにより一家でパリへ引っ越し。バンジャマンにとっては母国ですが、ナタリーは夫に従っての海外赴任生活を2年間経験しました。

 パリ在住というと、傍目には楽しい毎日が想像されますが、実際はLA暮らしと勝手が違い、戸惑うことも多かったようです。昨年、ナタリーは米誌「ハーパーズ・バザー」で「文化的な違いは大きい。子供が遊べる屋内遊び場はないし、公園で子供を追いかけて走ったり、ゲームをしていたりしたら変な目で見られる。それにディナーの席で、議論がないとフランスの人々は“いいパーティーじゃなかった”と思うの。私はフランス語を話せるけど、本や哲学についての会話には語学的にも知的にもついていけない」と、難しさを告白していました。
一家は今夏、LAに帰国しましたが、ナタリーはその後、人気トーク番組「ジミー・キンメル・ライブ!」で「LAの人たちはみんなニコニコしてる」「LAではエレベーターに乗ると、会話が始まるの。子供にほほ笑みかけてくれる人もいる。こっちの人々はすごく優しい」と、LAに戻りホッとした気持ちを吐露。また、フランスでは「お店に行ったら、まずボンジュールとあいさつして、次に何かを言うまで2秒待たないとすごく失礼な人だと思われる」と友人から教わったルールを公開。ハリウッドの人気女優でも外国暮らし、外国での子育ては大変だったことを打ち明けています。


美の秘訣は自分の時間、スタイルを大切にすること
母になり、妻、女優として、ますます美しく輝いているナタリー。気になる美の秘訣(ひけつ)について、英誌「ヴォーグ」で「ヴィーガンの食事法とたっぷりの睡眠、定期的なエクササイズ」、そして自分自身をケアすることだと語っています。そして、自分自身も含めて、仕事と家庭を両立させることに奮闘している多くの女性たちに、自分に厳しくなりすぎず、時には自分自身に休みをあげることが大切とアドバイス。「私たちはみな、高いレベルで常にバランスをとっている状態よ。それがうまく行かない日もあるけど、自分はダメと決めつけないで。明日は必ずやってくる。自分のための時間を作ることは忘れがちだけど、すごく重要」と語っています。

 ナタリー自身は多くのセレブがプロモーションやファンとの交流に活用しているSNSから距離を置くことで、自分の時間、自分らしさを保っているそうです。「すでに注目を浴びているから、プライバシーがいちばんのぜいたく。自分だけの場所があるのはいい気分よ。セレブリティーの定義は変わってきているけれど、自分自身を人間でなく、ブランドだと考えるのは危険だと思う」と米誌「マリ・クレール」で断言。
また、映画「ジャッキー」で彼女が演じたジャクリーン・ケネディ・オナシスは、今もファッションアイコンとして絶大な人気を誇っていますが、役作りを通じて、その人気は自分自身のスタイルを貫いたことだと気づいたとか。「ジャッキーのファッションは批判されたが、その後、人々はそのファッションに夢中になった。でも彼女は誰かのニーズに応えようとしたわけじゃない。彼女は自分らしくいることでスタイルアイコンになった」と語っています。

 そうしたミステリアスな部分や、芯の強さがナタリーの魅力。17年は出産、子育てに加え、多くの出演作の公開も控えており、ますます母、妻、そして女優として大活躍することになりそうです。
【Profile】Natalie Portman(ナタリー・ポートマン)1981年6月9日、イスラエル生まれ。94年、映画「レオン」でデビュー。2005年に映画「クローサー」でゴールデン・グローブ賞助演女優賞を受賞。11年に映画「ブラック・スワン」で米アカデミー賞主演女優賞に輝いた。フランス人振付師のバンジャマン・ミルピエと結婚。女優のほか、脚本、監督、プロデューサーとしても活躍。製作・主演をつとめた最新作「ジェーン」が公開中。

引用元:
レッドカーペットで妊娠発表! ナタリー・ポートマン(読売新聞‎ )