普段は可愛いと思うわが子であっても、その言動に思わずイライラッとしたり、ムカッとすることってありますね。

イライラや怒りなどの感情を、そのまま行動に移してしまうことを“反応”、自らのイライラや怒りに気づき、より適切な行動を選択することを“対応”といいます。

子育てのストレスを和らげるには、“反応”をなるべく減らし、できるだけ“対応”を心がけること。

普段は目に入れても痛くないわが子に対し、一時の感情にまかせイライラや怒りをぶちまけるならば、その後の自己嫌悪感からも、ますます“ストレス”は高まります。

では、“反応”を“対応”に変えていくために、何ができるでしょう?

ストレス低減に30年以上の効果実績を持つ“マインドフルネス”という視点から、「マインドフル教育者養成」トレーニングを受けた筆者が、2分でできる実践トレーニングと共に、紹介します。
感情をぶちまける「反応」から、より適切な「対応」へ

「あー、私イライラしてる」「ムカッときてる」

まずは、そんな自分の気持ちに気づきましょう。気づくことで、行動に移す前に“ワンクッション”挟むチャンスが生まれます。

自分の気持ちに気づいたら、深呼吸。そして、身体の状態を“スキャン”してみましょう。

拳、肩、舌、眉間……。

感情が高まっている時には、ギュッと力が入っているものです。吐く息と共に、力を抜きましょう。



2分で実践「マインドフル子育て」トレーニング

(1)仰向けに横になるか、ゆったりと座ります。

(2)目を閉じ、深呼吸した後、普通の呼吸に戻します。

(3)足のつま先に意識を向けてください。どんな感じがしますか?

(4)もし、「力が入っているな」と感じたら、吐く息と共に、足のつま先から力が抜けるイメージをしてみてください。ギュッと縮まった足の指が、ゆったりと開いていくイメージです。

(5)次にふくらはぎ、膝、太ももと、順に意識を向けていきます。吐く息と共に、力を抜いていきましょう。

(6)腰、胸、手、腕、肩、首、顔から頭のてっぺんまで、順に意識を向け、ギュッと力が入っていると感じる箇所は、吐く息と共に緩めていきます。



肩や舌や眉間が“ギュッ”となっている場合も多いもの。ふーと息を吐きながら、肩をおろし、舌の力を抜き、眉間を伸ばしていきましょう。

何度か繰り返すうちに、より素早くリラックスできるようになります。また寝る前に少し時間をかけて身体中を“スキャン”してみることで、ぐっすりと眠られますよ。
子どもに向き合い、自問自答をしてみよう

source:http://www.shutterstock.com/
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前のページで紹介したトレーニングを普段実践していると、どこに力が入っているかを感じ取りやすくなり、より素早くリラックスできるようになります。

身体の力を抜き、改めて子どもに向き合い、自分に質問してみましょう。

「どうしたら、この子に伝わるだろう?」

穏やかに説明する方が、その子の心に届きませんか?

「あと30分したら、台所のお仕事も終わるからね。」

「そのあと散歩に行こうか。待ってくれてありがとうね」



選択肢を与えることで解決しませんか?

「黄色のシャツか青色のシャツ、どっちにしようか?」

「全部食べられないなら半分にしてあげるから、どちらの半分を食べたい?」



何回も繰り返し体験させることで身につくことではないですか?

「ぬいだものは洗濯カゴへ」

「遊んだ玩具を片付ける」

「ひじをついて食べない」



その子の個性や特性からも、発達的にまだ難しいことを期待していませんか?

じっと静かに座っている、玩具の貸し借り、挨拶など

また注意を引きたがる場合の好ましくない言動は、普段の生活で“できているとき”に声かけを増やすことで改善していきます。

子育てのストレス予防のひとつは、“反応”を減らし“対応”を心がけること。

・反応

イライラする、ムカッとする → そのまま子どもにぶつける

・対応

自らのイライラや怒りに気づく → 深呼吸&身体の力を抜く → 子どもに伝わる方法を模索する



自らの感情に気づき、呼吸に意識を向け身体を緩めることで、より適切な“対応”を選択できるスペースを作り出していきましょう。


引用元:
2分で実践!育児ストレス予防トレーニング【マインドフル子育て#02】(It Mama)