妊娠・出産にはリスクがつきもの。「安定期に入るとひとまず安心」と思っている方も多いと思いますが、安定期に入ってからも、やはり十分に注意しなければなりません。
特に、忙しく働いているワーママは、早産や切迫早産に要注意です。
というわけで今日は、コミュニケーションライターの筆者が、早産・切迫早産の兆候とワーママが気をつけたいことについてお伝えします。
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黄本恵子
3万人を超える人の悩みを解決するコーチ&カウンセラーとして活躍。 2010年、その経験を活かしてコミュニケーション心理スキルを紹介する、コミュニケーションライターとして独立。一般社団法人日本聴き方協会認定シニアインストラクター・認定シニアカウンセラー。RIRA認定ルーシーダットンインストラクター。
早産・切迫早産って?
日本では、妊娠22週未満の出産を”流産”、妊娠22週〜妊娠36週6日までの出産を”早産”と呼びます。
妊娠22週で生まれた場合、赤ちゃんの体重は500g前後となり、長期間、新生児集中治療室(NICU)での入院が必要となります。また、小さく生まれた赤ちゃんほど、後で重篤な障害が出現する可能性が高くなると言われています。
そして、早産の一歩手前の状態を”切迫早産”といいます。
具体的には、子宮収縮が頻回におこり、子宮の出口である子宮口が開き、赤ちゃんが出てきそうな状態や、破水をしてしまった状態のことです。
切迫早産と診断された場合には、安静にしておかなければいけません。子宮収縮が強く認められ、子宮口の開きが進んでいる状態なら、入院しての治療も必要になります。
切迫早産は、細菌感染や多胎妊娠、そして長時間の立ち仕事、疲れやストレス、冷えが原因で起こりやすくなると言われています。
主な症状としては、出血や、お腹の激しい張り、腰・背中の激しい痛みなどが挙げられます。
早産・切迫早産にならないためのワーママが注意したいこと4つ
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日本産婦人科学会のHPには、「切迫早産や早産の予防のためには、日頃から無理のない妊娠生活を心がけることが最も大切」と書かれています。
妊娠中はできるだけ自宅でゆっくり過ごすほうが良いのですが、ワーママだとそうはいかないでしょう。
というわけで、最低限、次のことには注意をして過ごしてもらいたいと思います。
(1)子宮圧迫の原因になるから重いものは持たない
職場や私生活で重いものはなるべく持たないようにしたほうがベターです。腰やお腹に力が入ると、子宮も圧迫され、収縮が促され切迫早産になってしまう恐れがあります。
筆者の母は、筆者の兄を妊娠中、仕事で20kgぐらいのものを持って運ばされたことがあり、その後出血して、切迫早産により入院となったそうです。
(2)有給休暇などを利用して休む
「産休・育休も取るのに、一緒に働いているメンバーやお客様に申し訳ない」という思いから、なかなか休暇を取れないワーママは多いかもしれませんが、無理をしては逆に後で迷惑をかけることにもなるので、残業もなるべく控えましょう。
美容師など立ち仕事の多いワーママは特に要注意です! 筆者の知り合いの美容師さんは、妊娠後も変わらず働き続け、切迫早産で絶対安静と診断され、入院となってしまったそうです。
(3)ヒールは控える
オフィスは室温を自分の思うとおりに暖かくできないことも多いでしょう。なので、ワーママは冷え対策も万全にしておく必要があります。
ヒールを履いて通勤している女性は多いと思いますが、妊娠中は少し見栄えが悪くても、ヒールのない靴を履いて、厚手の靴下を着用するようにしましょう。お腹周りも腹巻などでしっかりガードしましょう。
(4)周りの人を頼る
責任感の強い真面目な方は、周囲を頼ることがなかなかできず、自分だけでがんばろうとしてしまいがちです。心当たりのあるワーママは、妊娠中は、そんな自分を止めて、できるだけ周りの人を頼ることを心がけましょう。
「人に頼ると、人に迷惑がかかる」と思う方は多いですが、人に頼ることは、人の心を満たすことにも繋がるんですよ。
人間が生きていくために大切なモチベーションのひとつに、“自己重要感”というものがあります。
自己重要感とは、「自分は価値のある存在である」「自分は特別で重要な存在である」という感覚のことですが、自己重要感は、“人の役に立っていると実感できたとき”そして、“人から感謝されたとき”などに満たされます。
そう、人に頼みごとをし、それに対して感謝をするということは、相手の自己重要感を満たすことにもつながるんです。
妊娠中は、職場の同僚、先輩、後輩、ご主人、親や義両親……どんどん周りにヘルプを出しましょう。そして頼みごとを聞いてもらったり助けてもらったときは、心からの「ありがとう」を送ってあげてください。
いかがでしたか。
妊娠中は、どう仕事のバランスをとるかって、なかなか難しいですね。筆者も出産直前まで働いていましたが、クライアントに妊娠中であることを伝えると、体に負担のかかる仕事は減らしてもらえましたし、筆者自身も無理ないスケジュールで仕事をするように心がけました。
周囲にワーママが多く、切迫早産になったというケースもよく聞いていたので、より気をつけるよう心がけができたのだと思います。
ワーママは、今日お伝えしたことを参考に、周囲とコミュニケーションを取りながら、体調管理に気をつけてくださいね。
引用元:
それ、切迫早産の兆候かも…?妊婦ワーママの注意事項4つ(It Mama)