◇なりすまし/LINEで仲間はずれ
スマートフォンを持つ小学生が増えていることから、府は今年度、中高生だけではなく、小学生にも正しい使い方を指導する取り組みを始めた。府内では、高学年の所持率は2割を超えており、早めの「スマホ教育」でトラブルに巻き込まれるのを防ぐのが狙いだ。(河下真也)
「ネット上で知り合った人の話は、ウソもあるので気をつけて」
10月14日、交野市立私市きさいち小の体育館で、公立中学教員の浅日浩行さん(23)が、小学3、4年の児童約130人に語りかけた。
子供のインターネット利用について啓発活動を行う一般社団法人「ソーシャルメディア研究会」(兵庫県姫路市)が、府の委託を受けて行う授業で、研究会のメンバーの浅日さんらが今年度、同小や長宝寺、藤が尾、岩船、交野の5校で試験的に実施している。
この日の授業で、浅日さんは、実際にあった被害事例を挙げ、スマホ使用の落とし穴を説明した。
例えば、ある女児は、スマホの通信型ゲームで「女子高生」を名乗る人物と知り合い、メッセージを交わすようになった。しかし、実は相手は男性で、下着姿の写真を送信するよう迫られたという。
また、無料通話アプリ「LINE(ライン)」でのやり取りを巡っても、同研究会には多数のトラブルが報告されている。
別の女児は、同級生からぬいぐるみをもらい、LINEで写真とともに「かわいくない?」と投稿しようとしたら、クエスチョンマークを打ち忘れた。女児が、プレゼントについて「かわいくない」と否定したと受け取られ、その後、同級生から仲間はずれにされるようになったという。
ネット上のコミュニケーションは、思わぬ誤解を生む危険性があり、浅日さんは「きちんと気持ちが伝わる文面か、慎重に考えて」と求め、授業を受けた4年の女児(10)は「どの話もこわかった。スマホを使う時は十分注意したい」と話した。
府は2014年度から、中高生を対象に、スマホの危険性を話し合うワークショップを開催してきた。
ただ、多くの生徒が小学生の頃からスマホを使用しているといい、15年の府の調査では、小学4〜6年の所持率は男子23%、女子26%で、14年と比べ、それぞれ5、3ポイント増だった。
府は、同研究会が製作した教材や授業のDVDを、他の府内の小学校などにも配布する予定で、府青少年課の担当者は「各校での対策にいかしてほしい」としている。
同研究会理事の竹内和雄・兵庫県立大准教授(生徒指導論)は「これだけ普及している以上、『持たせない』ことが仲間はずれの原因になる恐れもあり、必ずしも正解とは言えない。小さな頃からのスマホ教育が不可欠だ」と指摘する。
引用元:
スマホ教育 小学生にも…4〜6年生2割所持 大阪 (読売新聞)