大切な子どもには、何の不自由なくすくすくと育って欲しいですよね。

でも、子どもに対して、何をしてあげるのがベストなのか分からなくて、不安になる時もあるかと思います。

でも、赤ちゃんに必要な環境は、それほど特別なものではないのです。

今回は、心理学博士である筆者が、“赤ちゃんに必要な環境”について、お話したいと思います。




1


山本 ユキコ

心理学博士。子育てフィロソフィ代表。2000人以上の親子を指導。2児の母親。著書「出産・育児ママのトリセツ」、「赤ちゃんがぐっすり寝てくれる奇跡の7日間プログラム」
「ほぼよい」環境で十分

赤ちゃんのために、完璧な環境を整えてあげたい。

第1子の育児に、思わず気負ってしまう時期は著者にもありました。

当時、大学の研究室にいた著者は、発達心理学の教授に早期教育の効果についてたずねました。

すると、教授は思いっきり鼻で笑ったあとに「赤ちゃんはすごいから、早期教育をやってるときは、やらないより能力は高くなる。でも、それが成長したあとにも効果があるかって言ったら、ないよ」と、身も蓋もなく言われてしまいました。

イェール大学の心理学部門で女性で初めて教授になった、行動遺伝学、発達心理学者のサンドラ・スカー博士は人の発達で必要な環境は“ほぼよい”(good-enough)ものであることだけと言っています。

「ほぼよい」環境とは、虐待などのない食事・睡眠・衛生・無条件の愛が適度にある環境のことです。

赤ちゃんには、答えのない「完璧な環境」を目指す必要などなく、この4つさえ適度にあげておけば大丈夫なのです。

ママにとっては、これらを用意するのだって大変ですよね。その労力でもう充分ですよ。



ママのメンタルが最優先事項

完璧な母乳。完璧な睡眠。完璧なおむつ。完璧な教育。

そんな完璧な母親を目指して挫折し、うつ寸前まで追い込まれたママ達を筆者はたくさん見てきました。

実は、母親の抑うつ度の高さは、子どもの発達のリスクであることがアメリカ国立小児保健・人間発達研究所の長期追跡研究から、明らかになっています。

うつ状態になることで、「ほぼよい」環境が準備できなくなってしまうからかもしれません。

完璧を目指すことよりも、母親のメンタルを良好にすることの方が、結局は赤ちゃんのためになるのです。



普通がゴール

赤ちゃんには、普通に栄養・睡眠がとれて、風呂に入って、そこそこきれいなお部屋で、抱っこも適度にしてもらう、普通の環境で充分です。

当たり前のものが、ごく普通にあることが大切で、特別な環境が必要ではないのです。

しかし、この当たり前の環境を赤ちゃんに準備するのに、あなたのどれだけの労力がかかっているか。

これだけできていれば、もう、それで十分がんばっているのです。

自分のことを、きちんと労ってあげてくださいね。


引用元:
ママのメンタルが発達に関係?整えるべき「ほぼよい」環境とは(It Mama)