このところ“子どもの貧困”が騒がれていますが、厚生労働省の発表によると“子どもの貧困率”が、2012年に16.3%と過去最悪を更新したとありました。また、シングルマザーなど一人親の世帯の相対的貧困率が54.6%と非常に高い数値になっており、これが騒がれている理由の1つなのではないかと考えられます。
日本の貧困率は、2009年の調査によると、先進国の中ではOECD加盟国34か国中9番目という悪い数字であり、シングルマザーに限った場合、悪い方から2番目という状況にあります。
3分でわかる話題解説コーナー、第1回の今回は、この“子どもの貧困”に迫ります。
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三尾 幸司
1979年生まれ。3児のパパ。某IT企業で営業をしながら、ワークライフバランスを実現し、たまに組織改革やダイバーシティ、女性活用などの推進に取り組み。また、NPO法人コヂカラ・ニッポンのメンバーとして、コヂカラMBAプロジェクトを進めており、子ども向けのキャリア教育やビジネスワークショップを実施。大手企業の社員の子どもや沖縄の高校生など、幅広く講演やワークショップを実施。プライベートでは小中一貫校のPTA会長(4年目)として活動中。厚生労働省の「イクボスアワード2016 特別奨励賞」を受賞。
6人に1人が当てはまる…?「子どもの貧困」とは
子どもの貧困は、単に“お金がない”という問題だけではありません。
例えば、子どもが食事をまともにとることができず不健康になり、病気になったりしても、病院に行くお金もなく悪循環に陥ってしまう。また、お金のない生活環境から親はストレスを感じ、子どもの教育に力を入れることができなかったり、さらには虐待につながるケースもあります。
経済的に厳しいため長時間労働でカバーしようとしますが、その結果、子どもとの時間を作ることができず、子どもの教育がおろそかになってしまうことなども……。
そして教育不足から自信をなくし、まともに働けず、貧困が親から子へ連鎖していく……ということにも繋がりかねません。
想像するだけ辛い気持ちになりますが、今の日本でこのような子どもたちが“6人に1人”はいるという状況なのです。
ワーキングプアが「子どもの貧困」を招いている?
この貧困の原因としていろいろと考えられていますが、1つ大きな理由として“ワーキングプア”があるのではないかと考えます。特に、シングルマザーの貧困率の高い原因の1つであり、今の日本では非正規雇用だと正社員と同じだけ働いたとしても、給与が低くなってしまいます。
労働単価が低いがゆえに貧困状態から抜け出せないのです。
地域での関係性が鍵となる?我々大人ができること
貧困に陥る原因として、周囲に悩みを相談できないなど、地域や周囲との関係が薄れていることも挙げられます。相談に乗ってもらって解決したり、地域のサービスでサポートしてもらえるとしても、孤立していれば知らないケースがあります。
我々大人が、子どもの貧困に対して身近なところでできることは、このような地域での取り組みや関係性を作ることではないでしょうか。
PTAや地域の自治体などで親同士で生活や教育について意見交換したり、子どもの様子をお互いに見たりしていくことが、貧困の対策にもなりますし、自分にとっても暮らしやすい地域になっていきます。
幼児期への投資で将来的に税収が増えるかも?「行政に期待する」こと
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“子どもの貧困”には行政も取り組んでいるようですが、すぐには効果が出ないので長い目で継続的に施策を打っていってもらいたいです。
特に重要なのは“就学前の幼児期での子どもへのサポート”になります。
海外の研究では、貧困状態にある世帯に対して、子どもが幼児期にサポートをした場合が一番効果が高いという結果が出ています。
そもそも、教育など普通に受けられるものも受けられていない状況にもありますし、また幼児期が教育という面でも心理的な面でも基礎を作る時期でもあるので、一番効果が出るのもわかりますよね。
長い目で見れば、このような貧困にあえぐ人々への投資は、将来行政にも“税収”という形で返ってきます。
子どもの貧困から抜け出し、将来的に税金を納められるようになれば、幼児期の投資は非常に効果が高いものになりますし、犯罪などのリスクも減るので、経済的にも大きなプラスになるはずです。
そのためにも保育園や幼稚園の設置や育児や教育の支援など、行政にしかできない取り組みをしっかりとやっていってもらいたいと思います。
以上“子どもの貧困”について、簡単にわかりやすくまとめてみました。
行政に頼らざるを得ない部分もありますが、自分でできることもあります。
日本から“子どもの貧困”がなくなることは、日本の将来の発展にもつながり、それがまわりまわって自分のこれからの生活の安定にもつながっていくと思いますので、少しでもできることはやっていきたいと思っています。
引用元:
6人に1人が該当…?「子どもの貧困」とは(It Mama)