こんにちは、子育て研究所代表の佐藤理香です。

乳がんで闘病中の小林麻央さんが、先日ご自身のブログでがんが骨や肺に転移していることを伝えました。

同じくらいの子どもを育てるママ、そしていち女性としても1日も早い回復を願うばかりです。

筆者の母も乳がんでした。脇リンパや骨への転移など同じ経過をたどりました。

そのため筆者は遺伝的にも乳がんのリスクが高く、定期検診だけでなく日常的にも触診しています。

一般的に乳がんは40代以降にかかる割合が高いのですが、麻央さんのような若い女性や、授乳経験者であっても乳がんになるのです。

今回は、このような若い女性の乳がんについてお伝えします。

目次増える乳がん患者若いママの乳がんは“若年性乳がん”若年性乳がんは自己発見の割合が高かった!予防と早期発見

●増える乳がん患者

近年、女性で乳がんになる人数は増加し、1996年には胃がんを抜いて1位 になりました。

2011年には推定値で81,319人が乳がんとされ、なんと約12人に1人という高い割合になっています。

乳がんによる死亡者数も年々増加。現在は年間1万人超となり、女性のがん死亡原因のトップです。

反面、乳がんは他のがんと比較すると生存率が高い こともわかっています。乳がんサバイバーとして長く人生を歩む可能性もあります。

●若いママの乳がんは“若年性乳がん”

35歳未満の乳がんは“若年性乳がん”と定義されています。乳がん患者の平均年齢は57.4歳で、40〜50代が最多です。

一方で、平均年齢を下げる若年層も存在し、全体の約2.7%の割合になります。これを少ないとみるか多いとみるかは人によって違うでしょう。

筆者が注目するのは、若い女性は自治体の検診もないなかで、なぜ乳がんになったのか、気づいたのかという点です。

●若年性乳がんは自己発見の割合が高かった!

若年性乳がんはある特徴がありました。それは、検診で発見される確率が非常に少なく、自己発見の割合が高い ということです。

若い女性は乳がん検診を受ける機会も少ないですし、病院で病変を見逃されるということもありえますので理解はできますが……。

自己発見できたということは、しこりに触れることができる=しこりが分かる程度に大きいということになります。

実際、腫瘍の大きさを比較した臨床データによると、若年性乳がんは2.1cm以上の割合が多く、平均しても2.9cmと一般的な乳がんと比較して明らかに大きい ことがわかりました。

さらに、乳がんの進行度はステージなどと言われますが、若年性乳がんでは0期、I期の早期乳がんが少なく、II期、III期の割合が高かったというデータがあります。

つまり、若いママは胸のしこりに気がついたら“ステージ3”だったということが実際にありえるのです。

●予防と早期発見

乳がんが増えた原因は、欧米化した食生活、妊娠する回数の減少、喫煙など、ライフスタイルの変化が関係していると言われています。

このため、日々の生活を正すこと、食生活を見直すことが予防には効果的です。

日本と同じように欧米でも乳がん患者数は増えています。

しかし、乳がん検診、マンモグラフィー検診の受診率が60〜70%と高く、乳がんでの死亡率が減っているのです。

一方、日本では検診の受診率が約5% で、がん発見が遅いため死亡率が高いと考えられています。

40歳になったら検診の案内がくるからそれからでいいや〜と思わずに、早期発見と治療のため、若いママも定期的な乳がん検診を受けると良いかもしれませんね。

何といっても乳がんは女性の罹患率第1位。若いうちから危機感を持てると良いですね。

引用元:
20代でも要注意!? 進行スピードが早い“若年性乳がん”の特徴と予防法(マイナビニュース)