九州大と東北大の共同研究グループは、脊椎動物の雌雄を決める生殖腺の形成が始まる仕組みを突き止め、英科学誌電子版「ネイチャーコミュニケーションズ」に発表した。さまざまな器官の形成をつかさどる遺伝子が作用していた。不妊や卵巣がんの治療法開発への応用が期待できるという。

 生殖腺は、卵巣や精巣に分化し、生殖細胞を卵子や精子に変える。生殖腺が正しく形成されないと不妊や卵巣がんになる。これまで分化に関する研究は進んでいたが、形成が始まるきっかけは不明だった。

 グループは、発生2日目のニワトリの胚を使って実験した。体の器官の分化をつかさどる遺伝子「ソニックヘッジホッグ」を、腎臓となる組織に加えたところ、2・5日後に生殖腺の原形が現れた。グループの九州大医学研究院の吉野剛史助教(発生生物学)は「成果を応用すれば、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から卵巣や精巣を作れるようになる」と話した。


引用元:
九大など生殖腺の形成過程解明 不妊治療応用に期待 福岡(産経ニュース)