◆トウモロコシ樹脂製 飲みやすく、持ちやすく

 新城市の社員約60人の中小企業が、新規事業で作った樹脂製の幼児用食器が人気を集めている。デザインと使いやすさを兼ね備えており、全国の百貨店などで販売を広げているほか、海外での本格販売を目指している。同社は「中小企業でもここまでやれるんだと示したい」と意気込んでいる。(小嶋伸幸)

 この中小企業は、金型設計・製造などを手掛ける「豊栄工業」。2010年にトウモロコシが原料の樹脂で何か作れないか考えていたところ、「安心、安全を求める子ども用の食器ならいいものができるのでは」と思いついた。

 消費者に直接届く製品づくりは初めてで、デザイナーの協力も得ながら開発を始めた。食器のブランド化にも力を入れ、ブランド名を「iiwan(いいわん)」と名付けた。11年にランチ皿やミルクカップなど6種類の食器を発売した。

 食器は丸みのあるシンプルなデザインだが、ものづくりのこだわりも随所に施した。食器の縁をカールさせ、子どもが上手に飲めるよう工夫。カップの取っ手もつかみやすい形状にした。食器が倒れにくいように、形状を低重心にしている。

 ホームページで販売を始めたが、発売した年にグッドデザイン賞を受賞。次第に取扱店も増え、現在は全国の百貨店や専門店など約60店で販売している。販売は好調で、直近の1年間では売上額が倍増したという。

 海外展示会をきっかけに食器を取り扱うようになったイタリアのセレクトショップでも好評で、3年以内に海外で本格販売する考えだ。ブランドマネージャーの美和佳壱さん(42)は「子どもが初めて使う食器のスタンダードにしたい」と期待している。


引用元:
安心を形に 幼児用食器 新城の中小企業が開発 愛知 (読売新聞)