遺伝性乳がん・卵巣がん(HBOC)の発症状況を把握するため、患者や親族に関するデータを登録する制度を日本 乳癌(にゅうがん) 学会などが作った研究団体が始めた。約40の医療機関で登録を進める。集めたデータは患者の治療や情報提供のほか、医療体制の整備に役立てる。

HBOCはBRCA1、2という遺伝子の変異が原因で発症するがん。乳がんの場合、毎年約9万人の新規患者の5〜10%がHBOCに該当するといわれているが、国内の詳しい実態は分かっていない。患者に遺伝子変異があるのが分かると親族にも影響が及ぶため、検査や遺伝カウンセリングの体制整備が始まっている。

 登録は、HBOCと診断された匿名化した患者の手術や抗がん剤などの治療歴のほか、親族のがんの情報を集め、データベースに入力する。各データは、年1回更新。昨年度までに遺伝子変異がある約250人が試験的に登録された。



引用元:
遺伝性乳がん・卵巣がん、データ登録開始…発症状況把握のため(読売新聞)