妊娠中にがんが見つかった患者に対し、治療をしながら出産できるための情報を提供していこうと、医師たちが研究班を作って相談窓口の設置などを進めていくことになりました。
この取り組みは、国立がん研究センターや聖路加国際病院、それに国立成育医療研究センターのがんの専門医や産婦人科の医師などが進めていきます。
研究班に参加する医師によりますと、妊娠中にがんが見つかっても妊娠の時期によっては使うことができる薬があったり、手術が可能な場合があったりするということです。
しかし、こうした情報が十分に知られていなかったり、どこの医療機関が治療に対応できるのか分からなかったりするため、患者が出産を諦めてしまうケースがあるということです。
研究班では、妊娠中にがんが見つかった患者に向けて、ホームページを使って治療などに関する情報を提供したり、年内をめどに相談の窓口を設けたりする計画です。
国立がん研究センター中央病院の北野敦子医師は「医療技術が進み、妊娠とがんの治療が両立できることが分かってきた。お母さんと子ども、両方の命を守る態勢を作っていきたい」と話しています。

引用元:
妊娠中のがん患者の相談窓口 医師らが設置へ(NHK)