野山に生息するマダニにかまれることで発症するウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群」(SFTS)の治療法を探るため、愛媛大学と国立感染症研究所などの研究グループは、新型インフルエンザ治療薬「アビガン」(一般名・ファビピラビル)を用いた臨床試験を始める。今年度末までに、約30か所の医療機関で25人程度の患者に投与し、効果をみる。

 SFTSは、6日から2週間の潜伏期間後、発熱や頭痛、嘔吐などの症状が表れる。重症化すると意識障害や下血を起こして死に至ることもある。2013年1月に国内で初めて確認されて以降、先月1日までに185人の患者が出ており、死者は47人と死亡率は25%に上る。ワクチンや有効な治療薬はない。

 アビガンには特定のウイルスの増殖を抑える効果があり、感染研のマウスでの実験では、SFTSにも効果が認められていた。

引用元:
死者47人・死亡率25%…マダニ媒介感染症、インフル治療薬が効果?(yomidr)