「そんなに大変なら2人目の出産は諦めようかな」。岡山市のママたちの間でそんな会話が交わされているという。子育て中の知人に聞いた。何が大変かといえば、子どもを認可保育所に入れる「保活」。岡山市の4月時点の待機児童は700人を超す▼「まさか入れないとは…」。岡山市北区の女性(30)が嘆く。1歳の双子が4月に認可保育所に入れなかった。上の4歳の子が通う自宅近くの保育所と、その近くの保育所に申し込んだが、ダメだった▼やむなく双子は自宅から車で30分以上かかる認可外の保育所へ。朝、預け先2カ所を回って出社するのに1時間半かかる▼経済的な負担も大きい。認可なら2人目以降は軽減措置があるが、認可外は対象外。3人とも認可に入れたら月額5万円程度で済んだ保育料が倍もかかる▼「大変ですね」と女性に声を掛けながら気づいた。女性の双子は待機児童に含まれない。岡山市の定義では第3希望まで申し込んで入れない場合が待機児童。第2希望までしか申し込んでいない場合は「特定の施設希望」として除外する▼女性のような、いわゆる隠れ待機児童も岡山市には600人以上いる。合わせて1300人以上のママたちが「保活」の苦労を嘆き、ため息が周囲の子育て世帯に伝染している。早く解消に向かわねば、出生率向上は遠のいていく。


引用元:
「そんなに大変なら2人目の出産…(山陽新聞 (会員登録)‎ )