・子宮頸がん、乳がん
「子宮頸がん」は、子宮の入り口付近にできる悪性腫瘍で、近年、20・30代の女性の間で増加しています。原因は、主に性交渉によって感染する「HPV(ヒトパピローマウイルス)」で、性交渉の経験が1回でもある女性であれば、誰にでも感染リスクはあります。ただし、感染しても自然に排除される人がほとんど。一方で、持続感染をするとがんへと進行する場合があるので、20代を過ぎたら、1年に1回の子宮頸がん検診で調べることが大切です。通常、初期には症状はまったくありませんが、進行すると、不正出血が起こったり、性行為のときに出血したりすることがあります。
「乳がん」は、乳房の組織にできる悪性腫瘍で、発症のピークは50歳前後ですが、30代から増え始めます。進行すると、乳房にしこりやひきつれ、炎症などの症状が見られることがあります。がんが乳管内にとどまっているか、とどまっていても広範囲かどうか、さらにはリンパ節に転移があるかなどで、乳房切除術や治療の内容も変わってくるため、早期発見が鍵になる病気と言えます。
・バセドウ病、橋本病
甲状腺は、のどぼとけの下にある蝶が羽を広げたような形の器官で、甲状腺ホルモンを分泌し、代謝を正常に保つ役割を担っています。甲状腺ホルモンの分泌が過剰になり、甲状腺の腫れのほか、疲れやすい、発汗、口がかわく、眼球が出てくるなどの症状が見られるのが「バセドウ病」。逆に甲状腺の機能が低下して、むくみや体重増加、眠気などの症状が出るのが「橋本病」です。これらの甲状腺の異常によって起こる病気は、圧倒的に女性に多く、特に20代から40代によく見られます。
・若年性更年期障害(プレ更年期)
女性が閉経を迎える50歳前後に、女性ホルモン(エストロゲン)が急激に減ることによって起こるさまざまな不調を「更年期障害」と呼びます。ところが最近では、30代の若い女性にも、ホルモンバランスが乱れて動悸(どうき)やめまい、発汗、イライラ、気分の落ち込みなど、更年期障害に似た症状が出る人が増えています。原因には、無理なダイエットや不規則な生活のほか、ストレスも大きく関係していると考えられています。
そのほか、高血圧や糖尿病などの生活習慣病は、一般的には40代以上で増加しますが、原因となる生活習慣の乱れは、多くの場合、20・30代から既に始まっています。不規則な生活や偏った食事、運動不足は、今のうちから改善しておきたいですね。
病気を放置して重症化すると、妊娠に影響したり、治療が長引いたりして、ライフプランが大きく狂ってしまうこともあります。30歳を過ぎたら、今まで以上に体の異変に注意し、年に一度の健康診断を欠かさないようにしましょう。
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記事監修: 鈴木俊治 医師
葛飾赤十字産院 副院長
日本産婦人科医会 副幹事長
1988年長崎大学医学部卒業、日本医科大学付属病院産科婦人科学教室入局、葛飾赤十字産院産婦人科派遣をへて米国ロマリンダ大学胎児生理学教室へ研究留学。帰国後、日本医科大学産科婦人科学講師、学助教授、東京臨海病院産婦人科部長を経て、現在は葛飾赤十字産院にて副院長を務める。
引用元:
乳がんや子宮頸がんも! 30代女性が気をつけたい病気とは2(mynavi)