患者報告数が高止まりしている流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)について、国立感染症研究所は27日までに、前回の流行(2010−11年)に次ぐ流行状態となっているとの見解を明らかにした。同研究所は今夏にかけて患者が多い状態が続くと予想。「流行状況、発生動向に注意が必要」としている。
流行性耳下腺炎は、ムンプスウイルスの感染によって耳下腺が腫れる感染症。気道を介して飛沫感染する。潜伏期は2−3週間。物をかむ時にあごが痛むことが多い。合併症としては、髄膜炎や脳炎、膵炎、難聴などがある。発熱には鎮痛解熱剤の投与を行うなど、治療は基本的に対症療法で、ワクチンの接種が有効な予防方法とされている。4−5年間隔で大きな流行を繰り返す傾向がある。
同研究所によると、6月6日から12日までの週の全国の患者報告数(小児科定点医療機関約3000カ所)は、定点当たり0.94人。過去3年間の同時期の報告数を大きく上回っており、過去10年間の同時期と比較した場合でも「流行した06年(1.76人)と10年(1.31人)に次いで高い水準」としている。
この週を含む直近の5週間の都道府県別の患者報告数にも触れ、「定点当たりの累積報告数の上位5位は宮崎、山形、佐賀、鹿児島、石川であった」と説明。年齢別では、3−7歳が全体の66%を占め、5歳が最も多かったという。
全国約500カ所の基幹定点医療機関から届け出があったムンプスウイルスを含む無菌性髄膜炎(5類感染症)についても分析。それによると、無菌性髄膜炎の報告数のうちムンプスウイルスが検出された割合は、10年が811例中112例(13.8%)、11年が1061例中101例(9.5%)、12年が931例中58例(6.2%)、13年が1298例中18例(1.4%)、14年が903例中19例(2.1%)、15年が1069例中39例(3.6%)、16年(6月12日時点)が465例中48例(10.3%)で、16年は10年に次いで検出割合が高かった。
こうした状況を踏まえ、同研究所は「16年は10−11年に次ぐ流行が見られており、ムンプスウイルスが検出された無菌性髄膜炎の報告数も増加傾向にある」としている。
引用元:
おたふくかぜ流行、今夏にかけて多いと予想- 感染研(医療介護CBニュース)