夫婦共働きでの子育てが当たり前になった昨今、男性は仕事だけやっていればいいという時代ではなくなっている。独身者のなかには、「今でさえ仕事に追われてアップアップしているのに、そのうえ家事や育児なんてやっていけるのか」と心配になる人もいるだろう。

「仕事」と「子育て」。どちらも手を抜きたくない! と考える男性は多いだろうが、実際、世のパパたちはどちらの方が大変だと思っているのか。そして、子育てのどんなところがもっとも大変だと思うのか。未就学児を持つ20〜30代男性会社員100人に聞いた(R25調べ、協力/アイリサーチ)。



●「子育て」と「仕事」、どちらが大変?

・仕事 54.5%
・子育て 45.5%

おおむね半々に分かれた。仕事の方が大変だという人の方がやや上回っているが、アンケートの対象が会社員であることを考えると、「子育て」を選んでいる人が半数弱もいるというのは、奥さんに任せきりでないイクメンが多いということだろうか。

上記の質問で「子育て」と答えた人に、「どういうところが大変か」をフリーコメントで聞いた。いくつかのタイプ別に紹介しよう。


■思い通りにならないのが大変

圧倒的に多かったのが、「小さい子どもは親の思い通りにはならない」という声。「言うことを聞かんから」(36歳)、「話してもまだ通じないから」(33歳)と、子どもをコントロールできないことに困難を感じている人が多いようだ。

「急に熱を出したりぐずったり、自分の体調や機嫌もあり腹が立っても我慢しなければならない」(37歳)
「仕事は自分のペースをある程度保てるが、子育ては完全に主導権を握られるから」(28歳)
「思うように事が進まず、全てが場当たり的。また、休憩もほぼできない」(39歳)
「子供のペースに何でも合わせないといけないところが精神的にキツくなってくる」(36歳)


■正解がないし、ゴールも見えないから大変

次に多かったのが、「正解がない」という意見。また、「ゴールがない」(31歳)とのコメントもあった。画一的なマニュアルは子育てにはなく、結果がすぐに見えるわけでもないところが大変だということか。

「子育ては家庭それぞれで正解が無いので難しい」(34歳)
「仕事は慣れている部分もあり、柔軟に対応できるが子育てはできないわからないことが多いから」(28歳)
「日々の行動が同じではないので、毎日の変化に苦慮することがある」(39歳)
「仕事は自分だが育児にはお互い感情があるから」(33歳)
「仕事は結果が割とすぐに出てモチベーションを保てるが、子育ては正解がなく正しいかどうかは子供が大きくならないとわからないので」(35歳)


■とにかくいろいろと大変

その他、子供に対する責任の重圧を感じたり…、

「子育てはその子の健康や性格をしっかり見て一生を決める人格形成をやらなくてはいけないと言う責任が重いから」(35歳)
「精神的な負担が大きい」(38歳)
「子供は繊細なので言葉使いや態度に細心の注意をしなければならないため」(35歳)

妻を含めた家族関係に悩んでいたり…、

「ママがいる時にパパが面倒みようと思っても、ママじゃないと嫌がるから」(32歳)
「子どもが言うことをきかないと母親が切れる」(39歳)

プライベートな時間がなくなることがつらかったり…、

「自分の時間を持てない」(37歳)
「疲れて寝ていると夜中に突然泣き出し、起こされる時」(37歳)
「仕事から帰ってから子供と遊ぶのにすごく体力を使うから」(35歳)
「一日中休みなくすることがあるから」(31歳)

…と、いろいろと困難は尽きないようだ。最後にコメントをもうひとつ。

「こどもは予想外のことをするのが当たり前なので つねに心の備えが必要。簡単なことではないですが、一つ一つ冷静に対応していけば、自分自身の親としての成長にもつながると考えてます」(38歳)

思うようにいかず大変だからこそ、子育てを通して自分も成長できる。世のパパたちはそうやって手探りで育児に取り組みながら、少しずつ仕事と両立できるようになっていくのかもしれない。
(紙戸凡太)


育児と仕事、両立するのは大変だけど、なかなかうまくいかないからこそ人としての成長があるのかも 画像提供:msv / PIXTA(ピクスタ)



引用元:
100人のパパに聞く!子育てと仕事どっちが大変?(R25)