現在筆者が住んでいるシンガポールでは、共働きが当たり前です。育児休暇も当然パパの休暇である“パタニティ・リーブ”なるものがありますが、最近この“パタニティ・リーブ”が一週間延長されると発表されました。

パパの育児参加は当たり前のことであり、それに加えてシンガポールでは一般的なメイドも育児をサポートしてくれます。

今回は子育てアドバイザーであり四児の母である筆者が、シンガポールと日本のパパの育児休暇事情をもとに、日本の子育て環境とママができることについてお伝えします。



■ 日本のパパの育休取得率はたったの「2.30%」!?



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厚生労働省「平成 26 年度雇用均等基本調査」によると、育児休暇を取得、もしくは取得の申出をした男性は、前回調査よりわずかながら上昇しているそうです。しかしその取得率は2.30%。対して女性の取得率は86.6%。その差は歴然としており、明らかに“取りにくい空気”が影響していると推測出来ます。

実際筆者の周辺でこんな声を聞いたことがあります。「出世に響くから、取れるわけがない」「周りで取る人がいないから、自分だけ取るわけにはいかない」など。ここ最近、イクメンという言葉が浸透し、以前に比べて父親の育児参加が目立ってきているように思いますが、現実は本格的な育児への参加はまだまだ難しいようです。



■ 「ママが稼ぎ頭」!?シンガポールの子育て事情

●出世はママが先

実はシンガポールでは、“ママが稼ぎ頭”という家庭が多いのです。理由は、男性のみに課される兵役にあります。卒業後の2年〜2年半男性が徴兵されることでキャリアに差が出て、女性が先に出世するのはとても一般的なのです。

●女性は3歩下がらないで、前を歩くお国柄

シンガポールの女性は男性よりも格が上、立場が上という自覚があるのかないのか分かりませんが、日本と比べると、明らかに気が強い印象です。分かりやすい例として挙げられるのが、姑との苦労話。姑が夫婦用マスターベッドルームを占拠、自分専用のメイドを要求するなど、挙げるときりがないほどです。

●両親プラス、舅姑、メイドまで育児に参加



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共働きが当たり前のシンガポールでは、国がメイド雇用を促進する制度を整えています。ですから母親と父親のみに育児の負担が集中すると言う事がありません。夕方塾のお迎えは、祖父母世代が三々五々集ってくるのはよく見る光景です。

このような状況で、父親が育児に参加しないという方が不自然だということがお分かりになると思います。

「子どもとの暮らしを楽しめない国」日本

“孤育て”という言葉が生まれてしまう状況を、私たち日本人は恥じなくてはなりません。日本では多くの若いママ達が、自信を無くし、自分を責めながら子育てをしています。そのような状況に追い込んでおいて、“自己責任”という非情な言葉が、なおも日常的に聞こえてきます。

生まれたばかりの小さな子との暮らしは、本当に大変です。ですが、この手の中に小さなわが子をぎゅっと抱きしめていられるのは、ほんのごく短い期間です。この時期を楽しめず、あまつさえ子を憎く思ったりすることは、人生において大きな損失ではないでしょうか。

それは、出世や周りの冷ややかな目を避けることと、引き換えにしてもいいことなのでしょうか。



■ 行政に期待するよりも「隣の人と繋がろう」

行政を変える、制度を整える。確かにそれは大きな変革であり、多くの親を救ってくれるかもしれません。でも筆者は行政に期待するよりも、自分の出来る事を実践しています。

具体的には、「隣の親子に微笑む」こと。公共の場で赤ちゃんが泣いてしまい、困りながらあやす親には「かわいいですね、元気な子ですね!」3兄弟を連れて必死なお母さんには「荷物持つの、手伝いましょうか?」という風に。

伝えたいのは、「あなたはそのままでとても偉大で、素晴らしい存在ですよ」というメッセージです。

それは、私自身が必死に子どもを育てていたときにしてもらって救われたことです。

優しさは連鎖すると信じて、今日も小さな一歩を踏み出そうと思います。





引用元:
世界と子育て事情が大きく違う!「子どもとの暮らしを楽しめない国」日本でママができる一歩とは?( 「子どもとの暮らしを楽しめない国」日本(It Mama)