2011年の東日本大震災後には、東京でもトイレットペーパーや飲用水などが手に入りにくくなりました。赤ちゃんを育てている家庭では、どんなものをどのくらい備えておけばよいのでしょう。



「今」より、先を見越して



 危機管理アドバイザーの国崎信江さんは、「災害用にというよりも、普段の生活で使うすべてのものを1か月分、常に備えておくと安心です。ただし赤ちゃんの場合は、少し先を見越して用意しておきましょう」と話します。

 例えば紙おむつ。国崎さんによると、「一度売り切れるとなかなか手に入らないものの一つ」です。今、新生児向けを使っているなら、一つ上の「S」サイズを段ボール箱で買っておく――というふうに買い置きをしておくのがおすすめです。今使っているものをまとめて買いすぎると、すぐに大きくなる赤ちゃんは、使い切らないうちにサイズが合わなくなってしまうこともあります。

 離乳食も同様に、今が5〜6か月の「ゴックン期」なら、7〜8か月の「モグモグ期」向けのレトルト商品などを用意しておきましょう。



ガーゼとおしりふきは便利グッズ



 このほか、国崎さんが「多めに備えておくと便利」とアドバイスするのはガーゼとおしりふきです。

 ガーゼは、よだれかけ(スタイ)にしたり、背中にあてて汗取りにしたり、離乳食を食べるときの食べこぼしも拭けます。「地震の後は断水になってしまう可能性が高く、そんな状況では、そうそう着替えはできません。ガーゼはタオルよりも乾きが速いので、パンッと伸ばせばすぐに乾きます。我が家では『ガーゼ様』と呼んでいました」(国崎さん)。10枚入りのセットなどを買い置きしておくと重宝しそうです。

 おしりふきも、最近は厚手でサイズも大きめの商品が増えています。「おしりふき」として売られていますが、災害時には手や顔、体を拭いたり、食器の汚れをぬぐったりとさまざまな使い道があります。



赤ちゃんもママもお気に入りがあれば安心!



 「赤ちゃんを育てていると、どうしても子どものための備えが最優先で、自分のことを忘れてしまいがち。でも、お母さん、お父さんの体力が続かなければ子どもを守ることもできません。水分と栄養の補給を忘れずに!」(国崎さん)

 そして、赤ちゃんがいつも使っていて安心できるものを、もう一つ用意しておくようすすめます。離乳食の初期ならシリコーン素材のスプーン、歯が生え始める頃ならお気に入りの歯固めなど。普段から「外出用」として、ママバッグに入れておくとよいでしょう。

 「万一のときこそ、お気に入りがあると気持ちが落ち着きます。赤ちゃんがむずかると、ママもストレスを感じやすくなりますよね。お母さんも、好きな化粧水やハンドクリームなど、小さめのサイズを持っているとホッとできますよ」と、国崎さんは話しています。


引用元:
赤ちゃんと防災…備蓄は「少し先」を見通して(読売新聞)