政府の総合科学技術・イノベーション会議の生命倫理専門調査会は22日、人間の受精卵の遺伝子を「ゲノム編集」という新技術で改変することを、基礎研究に限って容認する方針を決めた。
不妊治療や難病の治療法の開発につながる可能性があることから、「社会的に妥当性がある」と判断した。改変した受精卵を女性の胎内に移植することは禁止した。5月にも中間報告書をまとめる。
調査会はこの日の会合で、基礎研究のうち受精卵の成長に関わる遺伝子の働きを調べる研究や、遺伝病やがんなどの治療につながる研究については容認しうると結論づけた。
目や髪の色を変えたり、筋肉を増やしたりするなど、親の望んだ容姿や能力を持つ「デザイナーベビー」につながる研究については、「社会的な妥当性があるとは必ずしも言えない」として認めない方針を示した。
改変した受精卵を女性の胎内に移植し、赤ちゃんをつくる臨床利用については、安全性が確認されていないうえ、倫理的な問題も大きいとして、「現時点で容認できない」と禁じた。
受精卵のゲノム編集は、中国の二つの研究チームが既に実施し、論文を発表している。英国では今年2月、受精卵を改変する研究計画が認可され、近く開始される見通しだ。
日本人類遺伝学会や日本産科婦人科学会など4学会は22日、都内で記者会見を開き、人間の受精卵のゲノム編集について、国に指針の整備などを求めた。
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ゲノム編集 文章を編集するように、遺伝情報を自由に書き換える新技術。従来の遺伝子組み換え技術より簡単で効率が高いため、近年、世界中の研究室に普及した。難病の治療法開発や、作物・家畜の品種改良など多くの分野で応用が期待されている。
引用元:
人の受精卵「ゲノム編集」で改変、基礎研究に限り容認へ…専門調査会(読売新聞)