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 妊娠を望んでから1年間、妊娠しない場合は「不妊症」に当てはまる。これまでは「2年間」だったが、日本産科婦人科学会が昨年、定義を変えた。

 約8割の夫婦が1年以内に妊娠すると言われることを踏まえたものだが、変更した背景には、晩婚化などで妊娠時の年齢が高年齢化していることがある。より早期に適切な不妊治療を受けるきっかけにしてもらいたいというわけだ。

 ただ、1年間というのはあくまで目安だ。体外受精を年間約2万5千件実施している加藤レディスクリニック(東京)の加藤恵一院長は「治療をすぐ始めた方がいいかは年齢によっても変わる」と指摘する。

 体外受精だと、1サイクルの治療あたりで赤ちゃんが生まれる確率は、32歳くらいまでは約20%だが、36歳くらいから大きく下がり、40歳で7〜8%になる。自分の年齢を踏まえた判断が大切だ。

 妊娠しないのは、性交のタイミングが合っていないだけのこともあるという。加藤さんは「基礎体温を測ったり、排卵日検査薬を使ったりしてタイミングを合わせる工夫をするなど、通院前にできることはある」と話している。



引用元:
不妊の定義変更 1年間の意味(朝日新聞アピタル)