卵子が受精後に活動を活発化する、新たな仕組みを、理化学研究所生命システム研究センター発生動態研究チーム(神戸市中央区)の大浪修一チームリーダーと高山順研究員が解明した。生命の始まりである受精の仕組みを探る成果といい、7日付の米科学誌「セル・リポーツ」電子版に発表した。
卵子は通常、物質の合成をほとんど行わない不活発な細胞だが、受精すると活発に細胞分裂をする状態へと一変する。変化のきっかけとなるのが、受精後に卵子内に広がるカルシウムイオンとされる。
大浪リーダーらは、体が透明なセンチュウを用い、受精直後の卵子のカルシウム濃度の変化を観察。精子が卵子に入った場所でまず急激に濃度が上がり、約40秒で全体が高い濃度となった。受精した精子が通り道を作り、細胞外からきっかけとなるカルシウムイオンを取り込んでいるらしいという。
カルシウムイオンを広げる仕組みは2種類が知られていたが、今回、新たな仕組みが明らかになったといい、大浪リーダーは「受精のメカニズムについて理解が進むだろう」と話している。(武藤邦生)
引用元:
受精卵子の活発化、新たな仕組み解明 神戸の理研(神戸新聞)