医療現場で働く23人の看護師を取り上げた米国のノンフィクション作品を、島根県立大看護学部の田中芳文教授(社会言語学)が翻訳し、「看護師として生きる−自分の選択」(西村書店)として出版する。田中教授は「人の心を動かす23のストーリーが詰まった良作。看護師を目指す学生はもちろん、幅広い層に読んでほしい」と期待する。

 看護学部のある出雲キャンパスで語学の教鞭を執る田中教授。「新生児集中治療室NICU」「ドクターヘリ 救命飛行」などの海外医療本を翻訳しており、今回で7作目になる。

 「看護職などを目指す若者がその道に興味を抱き、英語にも関心を持てるように」と、看護師が登場する書籍をインターネットで検索。米国の作家、ウィリアム・パトリックさんが3年前に出版した「THE CALL OF NURSING(看護という天職)」を見つけた。

 取り寄せて読んだところ、産科やホスピスで働いたり、創傷ケアや高圧酸素療法に携わったりする看護師、海軍看護部隊士官やフライトナースといった特殊な看護師ら計23人が、生と死の狭間で繰り広げる奮闘ぶりに感動した。

 昨秋、翻訳作業に着手。専門性の高い部分は米国の編集者とメールを数十回交わして内容を確認し、約5カ月で仕上げた。A5判、308ページで1300円(税別)。県内の主要書店、通販サイト上で販売される。


引用元:
米の看護師の奮闘描いたノンフィクション、島根県立大教授が翻訳出版(産経ニュース)