出産事故で赤ちゃんが重い脳性まひになった際の産科医療補償制度で、昨年末までに分析を終えた793件中、出産直後に母親が抱っこする「早期母子接触」中に赤ちゃんが急変、結果的に脳性まひになった事例が7件あったことが28日、分かった。制度を運営する日本医療機能評価機構(東京)が報告書を公表した。

 早期母子接触は母子の心身安定につながるといった利点も指摘されているが、機構は「医療関係者が継続的に観察し、赤ちゃんに心電図モニターを装着するなど慎重な対応が必要」と注意を呼び掛けている。

 機構によると、生後25分の赤ちゃんに帽子をかぶせブランケットを掛けた状態で母親が抱っこしていたが、30分後に赤ちゃんの心肺停止が確認され、低酸素性虚血性脳症を発症して脳性まひになった事例などがあった。機構はこの事例の原因について「特定できないが、誤嚥で気道がふさがれたり、呼吸中枢が未熟だったりしたことも考えられる」と説明した。


引用元:
早期接触で脳性まひ7件 出産後すぐの赤ちゃん(産経ニュース)