和歌山県田辺市は4月から、市内に住む妊婦の歯科健診を無料化する。妊娠期間中に1回受けられる。出産前の母親に自分自身や生まれてくる子どもの歯、口の健康について関心を高めてもらうのが狙い。田辺・西牟婁では初めての試み。

 受診票は4月1日以降、母子健康手帳交付時に渡す。3月31日以前に妊娠の届けをしている場合でも、妊娠期間中であれば、交付申請できる。

 希望者は、市が契約する41医療機関に予約し、受診する。歯科医が歯石や虫歯、歯肉の炎症の有無をチェックし、歯磨き方法など歯の健康を守る助言をする。

 市の子育て支援の試みに賛同した歯科医院が無償で対応する。市によると、妊娠届は年間550〜600件。健診の結果、処置や治療を受ける場合は、医療保険などの扱いになる。

 市健康増進課は「生まれたばかりの赤ちゃんの口には虫歯や歯周病菌は存在しない。家族からうつることを予防するためにも、歯科健診の必要性を周知したい」と話している。安定期の体調の良いとき、産婦人科医と相談して受診するよう勧めている

引用元:
妊婦の歯科健診を無料化 田辺市(紀伊民報)