乳がんは日本人女性が罹るがんの第一位、近年は若い女性でも発症が見られるがんです。40代で乳がんになり、治療による副作用に悩む女性に対し、看護師さんたちはどのようなアドバイスをしているでしょうか。

ホルモン療法についての相談:「更年期障害のような症状の改善法は?」


『現在49歳です。約3年前に乳がんに罹り、女性ホルモンを抑える薬と注射を使っているので更年期障害のような症状が出ます。ホットフラッシュのように暑くなって汗が出て、その後寒くなったりします。我慢できないほどではなく、主治医にも症状については話しています。ただ、このまま薬や注射を見直さないでよいものかと不安になることがあります。症状に対して、自分でできる改善方法などありますか。(40代・女性)』


副作用が強いなら主治医に相談を、自分でできる対策もあり

乳がんのホルモン療法では、ホットフラッシュなど更年期障害と同じような症状が出やすくなります。副作用が強いなら、処方について主治医に相談をしたり、症状に対して自分でできる対策を考えましょう。

『乳がんのホルモン療法では、女性ホルモンであるエストロゲンの産生を抑える薬剤が使用されるので、ホットフラッシュや抑うつ、イライラ感など、更年期障害と同じような症状が出やすくなります。ホルモン療法は長期に渡るので、副作用が強くなるようなら主治医に相談して、薬を変えてもらったり、量を減らしてもらうのもよいでしょう。ただ、治療を優先させた方がよいでしょうから、症状に対する対策も考えていきましょう。(婦人科看護師)』


『ホットフラッシュは、ホルモンバランスの変化により身体が暑くなって汗が出るものです。暑くなった身体を冷やすために汗をかくと、気化熱によって体温が奪われ皮膚表面の温度が下がるので寒くなるわけです。あまりにも症状が辛いなら、漢方薬で症状を改善してはいかがでしょうか。主治医に処方をお願いするのもよいでしょう。(循環器内科看護師)』


副作用の症状を改善するために、日常生活でできること

規則正しい生活を心がけ、睡眠・休養・運動・温度管理・気分転換などを意識しましょう。薬によって食べ合わせが悪いものもあるので、食事については主治医に相談してください。ホットフラッシュに対しては、体温調節しやすい衣類を選ぶこともポイントです。

『できるだけ規則的な生活で、睡眠をしっかりとるようにしてください。昼間でも気分が悪いときは横になって休みましょう。体調がよいときはウォーキングなどの軽い有酸素運動を心がけること、暑すぎず寒すぎずできるだけ一定の温度で過ごすこともポイント。アロマや趣味などで気分転換し、リラックスできる時間も作りましょう。大豆イソフラボンやビタミンE、亜鉛などは効果があるようですが、薬と食事の兼ね合いは主治医に相談を。(婦人科看護師)』


『ホットフラッシュに対しては、体温調整ができるような衣類を選ぶとよいでしょう。また、カフェインや香辛料は汗をかきやすくするので、食べ物にも注意が必要です。(循環器内科看護師)』

乳がんのホルモン療法では、更年期障害と同じような症状が出やすくなりますが、副作用が強いなら処方について主治医に相談することも一案です。日常では、規則正しい生活・睡眠・休養・運動・温度管理・気分転換・衣類・食事などを意識するとよいようです。



引用元:
乳がんのホルモン療法による副作用を改善する方法は?(アメーバニュース)