内閣府の総合科学技術・イノベーション会議の生命倫理専門調査会は14日の会合で、効率良く遺伝子を改変できる新技術「ゲノム編集」で操作したヒトの受精胚の臨床応用について「現時点で容認できない」とする方針で大筋合意した。基礎研究の扱いについては結論を持ち越し、22日の最終会合で見解を取りまとめる。

 2015年4月、中国の研究チームがヒト受精胚にゲノム編集を施し、血液の病気の原因遺伝子を改変したとする研究論文を発表した。これを受け、同専門調査会は国内の研究をどう扱うかの検討を始めた。

 新技術は遺伝性の難病の治療などにつながると期待されるが、他の遺伝子への作用が予測できない。世代を超えて影響を及ぼす恐れもあり、臨床応用については現時点で容認できないとした。ゲノム編集で改変したヒト受精胚をヒトの胎内に移植することなどは禁じる。

 ただ、基礎研究に限っては適切な管理の下での取り組みを求める声があり、最終会合で再検討する。学会の意見も参考にし、必要があれば各種指針の改正を求めることもありそうだ。

 海外では2月、英国の研究所が審査当局に申請していたヒト受精卵の遺伝子を改変する基礎研究が、子宮に戻さないことや、受精後7日間で廃棄するといった条件付きで認められた。


引用元:
ゲノム編集のヒト受精胚、臨床応用「容認できない」 内閣府調査会(日本経済新聞)