日本輸血・細胞治療学会は、「輸血のための検査マニュアル」の改訂版をホームページで公開した。受血者と供血者との血液型不適合輸血を防止する目的で行われる交差適合試験の項目に、新生児で主検査が陽性となった場合に考慮すべき事項などを追加。患者情報などの情報を読み込み、適合性を確認する「コンピュータークロスマッチ」についても「新生児および4カ月以内の乳児においては禁忌」としている。【新井哉】
このマニュアルは、安全な輸血に最小限必要な知識と技術を記載したもので、交差適合試験や不規則抗体スクリーニングなどを取り上げている。特に輸血の安全性を最終確認する交差適合試験の操作手順については、自動検査機器が故障した場合でも手作業で判定を行う「用手法検査」ができるようにイラストや表を交えて説明している。
今回公開した改訂版には、交差適合試験の「結果の解釈」に、「不規則抗体スクリーニング陰性で交差適合試験が陽性となった場合」と「新生児で、主検査が陽性の場合」の2項目を追記した。
具体的には、不規則抗体スクリーニングが陰性だったが、交差適合試験が陽性となった場合、▽患者と異なるABO血液型の輸血用血液製剤▽低頻度抗原に対する抗体の存在▽供血者赤血球の直接抗グロブリン試験陽性−についての「可能性を考慮する」と記載。新生児で主検査が陽性となった場合は、「母親由来の不規則抗体」や「まれに児が産生した不規則抗体」などの存在を考慮する必要性を挙げている。
また、コンピュータ―クロスマッチで適合性や安全性が確認された場合は、「交差適合試験を省略して出庫できる」と記載。その必須条件として、「結果の不一致や輸血用血液製剤の選択の誤りを警告できる」や「赤血球液の血液型が再確認されている」といったことを挙げている。
引用元:
輸血の交差適合試験、新生児の陽性は考慮を- 関連学会が改訂マニュアル公開 (CB news)