乳がんは、女性が最もかかりやすいがんであり、日本人女性のおよそ12人に1人が一生涯のうちに乳がんになるといわれています。乳がんにかかる人は年々増加の一途をたどっており、昨年1年間でおよそ9万人の日本人女性に乳がんが新たに見つかり、およそ1万4千人の方が乳がんで亡くなっています。

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 乳房は、乳腺と脂肪からできています。乳がんは、この乳腺の一部分である乳管(母乳の通り道)などにある細胞からできてきます。初期の乳がん細胞は乳腺の中にとどまっていますが、進行すると肺、肝臓、骨など離れた臓器に転移します。患者さん一人一人によって、がん細胞の特徴やがんの進み具合は異なります。それぞれの患者さんのがん細胞の特徴や進行度に合わせて、最適の治療を考えます。十分な検査と計画的な治療がとても重要です。

 乳がん治療の3本柱は、手術療法、放射線療法、薬物療法です。手術療法は文字通り、手術によってがんを取り除きます。放射線療法は、放射線をあてて、がん細胞を殺す治療です。薬物療法には、いわゆる抗がん剤の他に、ホルモン療法薬、そして最近登場してきた分子標的薬という、がん細胞しか持っていない特殊なたんぱく質などを攻撃する薬のように、様々な種類の薬を用います。

 乳がんは日進月歩で新しい治療法が開発されています。特に米国では、次々と新しい分子標的薬が開発されているほか、手術や放射線療法との適切な組み合わせについても臨床試験が行われています。今後これらの新しい治療法が海を渡ってきますが、米国で効果が認められても日本人に効果があるのかは人種の違いもあり分かりません。日本でも臨床試験を行い、新しい治療法の効果を検証する必要があります。日本の施設も米国の施設と協力して世界最先端の治療を患者さんに正しく届けられるよう取り組んでいます。

 


引用元:
《乳がん:1》 女性に最も多いがん、手術・放射線・薬物の3療法