近年、各種の調査によって、産後うつ発症のリスクや産後うつが子供や家庭に及ぼす影響なども次第に明らかになっており、学会のガイドラインに組み込まれることには非常に意義があると思います。

報告書にはうつの可能性が高い「ハイリスク」な妊婦さんのスクリーニングとして、NICE(英国国立医療技術評価機構)のガイドラインが定める幾つかの検査法について触れており、特に産後に関してはEPDS(エディンバラ産後うつ病自己調査票)を使うことが提案されています。EPDSに関する書籍の日本語訳を監修させていただき、さらに臨床で使いやすいよう、タブレットでプライバシーにも配慮しながら患者さんに質問できるアプリも監修しました。

こうした知識と簡便な方法が広まって、多くの方に産後うつについて考えて、早期発見や早期診断に向かってもらえることは素晴らしいことですが、例えば9点以上だから産後うつということでは必ずしもないので、きちんと専門家に診察、診断してもらうことも大事なことです。また、実際に地域においていつ、誰が、どのように、どうフォローしていくかなど、他業種が関わり合う疾患でもあることから、このガイドラインを機に、各地域に合わせたシステム作りが行われていくことが必要です。



引用元:
産後うつ対策が、ガイドラインへ(QLifePro医療ニュース‎)