現在妊娠している方や経産婦のみなさん、妊娠して体調その他の点で変わったと思うことはどんなことでしょうか?

つわりの真っただ中である場合などは、「生活すべてが変わってしまった」という方もいらっしゃるでしょう。むくみやすくなった、食べ物の好みが変わった、尿のにおいが変わった、なんていう方もいらっしゃいますね。その中で、ご自身で自覚したり、あるいはパートナーなどからそれとなく口臭を指摘された、という方はいらっしゃいませんか?

今回は妊娠と口臭の関係と対策について、医師に解説していただきました。


妊娠すると口臭がきつくなる原因は?
口臭というのはご自身では気づきにくく、また周囲の方もよほど気の置けない関係でないと、指摘しにくいものですが、妊娠して口臭がきつくなった、という方は実は結構いらっしゃるのです。

この妊娠中に口臭がきつくなる原因としては、やはり一つには口腔内の衛生の問題があります。妊娠は身体的に変化が大きく、特に安定期に入るまでは多かれ少なかれつわりがある方がほとんどです。また、逆に中期以降になってくると今度はおなかが重くなり、ちょっとした動作にも時間がかかったり、夜間も頻尿や胎動などで眠れなかったりして、なかなか歯磨きなどご通常行っているセルフケアがいつもほど丁寧に行われていない場合が多いのです。

ほかにも、食べづわりの傾向があったり、気分が少しよいときに口当たりの良いアイスクリームやゼリーなどを口にする程度、といったつわりの重い方では、なかなか3食後に歯を磨く、ということが難しい場合があります。こういったことから、口の中に食べかすが残り、雑菌が繁殖して口臭の原因となる、ということが考えられます。


妊娠すると口内が酸性になるのも原因のひとつ!
それから、唾液の性質が妊娠によって変わるということもいわれています。通常、非妊娠時、私たちの口腔内はアルカリ性に保たれています。理科の授業などで習う、赤いリトマス紙を青に変える、あの性質です。

しかし、妊娠中はこの唾液が酸性に傾き、このことも虫歯を作りやすく、ひいては口臭を発生させやすくする原因の一つであるといわれています。さらに、妊娠しているときは普段より代謝が活発になり、体温も高めに保たれます。このことによっても口が乾きやすく、唾液が足りず口の中がねばつくような状態になることが多いので、本来であれば唾液で流されるはずの雑菌や食べかすが、そのまま付着する可能性が高くなります。


口臭予防の対策は!?
このように、複合的な原因によって妊娠している女性の口の中は、におったり虫歯になったりする危険性がいつもより数段高まっていると考えられます。あまり口腔内が不衛生だったり、虫歯だらけだと、大切なお腹の赤ちゃんにもよくありません。

・口をこまめにゆすぐ

・意識的に歯磨きをする

・折に触れて無糖の飲み物で口を湿らせる

といった工夫をすることで、口臭はずいぶん防げるものです。


【医師からのアドバイス】
体調の変化が大きく、何かとせわしない妊婦さんの生活。必要以上に過敏になることはありませんが、口臭のエチケットも忘れずに過ごしていきましょう。


引用元:
妊娠してからおクチの匂いが強くなる? 妊娠中の口臭対策は!?(ガジェット通信)