90歳のノルマおばあちゃんは、もう病院の中を見ようとは思わない。それよりも、もっと世界を見たかったのだ。

ノルマの子宮に悪性の腫瘍が見つかったのは、67年連れ添った夫のレオがホスピスに入院した翌日だった、そのとき彼女は、自分が知っている一番いい方法で、人生をかけて旅をしようと決断したのだ。「思う存分、生きよう」と。


彼女は介護付きの生活や治療を断ることを決め、息子のティム、義理の娘のラミー、そして2人の子供の8歳となるプードルとリンゴと一緒に、モーターボートで長旅に出ることにした。

「人生で最高の時を過ごしています!」とノルマはハフポストUS版に語った。「医者にお世話になることはありません」



夫のレオが亡くなった2日後に、ノルマと家族は、産婦人科のオフィスに座り、手術や放射線治療、化学療法などの選択肢について話し合った。

医者が、この勇敢な高齢の女性に「どの治療をしたいか」を聞いたところ、身長約150センチで約45キロの彼女はこういった。「私は旅に出ます!」



ティムとラミーは何年もの間、リンゴとともに車に乗って放浪生活を送っている。老人ホームにいるくらいならノルマは彼らと合流しようと思ったのだ。

医者のリアクションもまた、驚くべきものだった。

「いいぞ!」

ノルマのFacebookによると、医者はこう伝えたという。



「医者として、私たちは毎日、がんの治療がどういうものかを見ています」 と彼は述べた。「ICUや老人ホームで、ひどい副作用を見ており、正直にいうと、腫瘍を切除する初回の手術で、彼女が生存できる保証は全くありませんででした。彼女の状況なら、まさに私も同じことをしたいと思います。素晴らしい旅をしてください!」


ノルマの意識はまだはっきりとしており、痛みも全くなく、いつも旅行することを夢見ていた。

実際は、ノルマと夫のレオはいつも、ふたりで熱気球に乗りたいと思っていたのだ。

「ノルマとレオは、何年もの間、熱気球乗船の広告を見ては、ハサミで切り取っていました」とラミーはハフポストUS版に語った。「レオが亡くなってから、家中のあらゆるところに、小さな広告が押し込まれているのを見つけたんです」



2015年8月、ティムとラミーはエアストリームをより大きなRV車に買い換えた。そして、ノルマ、ティム夫妻、そしてプードルは、ミシガン州マッキノーシティを出発して、旅に出た。寒くなる前に美しいグランドキャニオンを見ようと西に向かい、ノルマが大好きなイエローストーン国立公園にも寄った。



「地球から水と泥が湧き出してるの?」と彼女は驚いた。「こういうのは生まれた初めて見ました」

秋には南に向かい、ニューオーリンズでサンクスギビングデー(感謝祭)を過ごした。



「信じられないかもしれませんが、雪を見たのは10月のアリゾナだけでした」とラミーは話した。



8月以降、彼らは約9600キロ以上も移動しており、すぐに旅をやめるつもりはありません。

「いつどこで旅を終えるかは全く分かりません。私たちは今を生きているのです」とラミーは話す。



ここ数カ月の間、彼らはフロリダ周辺を旅して、冬を暖かく過ごし、ディズニーやセントオーガスティン、ケネディー宇宙センターなどを訪れ、さらにオーランドにも立ち寄った。そのオーランドで、ノルマはようやく熱気球に乗ることができた。



「私たちから彼女へのクリスマスでした」とラミーは語った。「私たちにとって本当に素晴らしい時間でした。ただただ、忘れられません」

次は、コースタル・ジョージアに向かう予定だ。



「ノルマはきっと、今春の後半に、南カリフォルニアのチャールストンでツツジが咲いているのを見ることでしょう」

治療を受けるよりも旅をすることを選んだノルマ。彼女は何の後悔もない。



「旅をすることを、みな恐れてはいけません。何歳であろうと」

ノルマの旅を追いたければ、Facebookをチェックするといいだろう。


引用元:
「人生で最高の時を過ごしています」がんと闘う90歳のおばあちゃんは旅に出た(画像集)(ハフィントンポスト)