昨年から乳がんについての話題が増えており、他人事ではないと関心が集まっていますよね。乳がんは女性ホルモンとの関係が指摘されているため、「女性ホルモンが多い方が、若く美しくいられると思っていたのに……」と困惑している人も少なくないと思います。

そこで今回は、予防医療推進協会の理事長を務める筆者が、乳がんになりにくくなる食品を厳選してご紹介します。できるだけ病気にならないように日常でできることからはじめましょう。

■1:魚

残念なことに日本では“魚食クライシス”という言葉があるほど魚が食卓から減っています。

中国の浙江大学の88万人以上を対象とした大規模研究によると、サバ、イワシ、サンマやまぐろなどの魚に含まれるn-3脂肪酸を多く摂っていた女性は乳がんの発症率が14%も低下していることがわかりました。また、1日のn-3脂肪酸の摂取量が0.1g増加するごとに、乳がんリスクが5%も低下することも判明したというのです。これは脂ののったサバやイワシ、マグロなどを週に1〜2回食べる程度。

日本で行われた『JACC研究』でも、魚からn-3脂肪酸を多く摂っていた女性では乳がんの発症率が半分に低下していたという結果が出ています。 調理が面倒だなんて言わずに、毎日の食事に魚を積極的に取り入れたいものですね。

■2:卵

卵にあまりヘルシーなイメージはないかもしれませんが、実は卵は食物繊維とビタミンCを除くほとんどの栄養素が含まれているという素晴らしい食品。

なかでも注目したいのは“コリン”という水溶性の栄養素。なんとコリンを十分に摂取している人はそうでない人に比べて乳がんの発症率が25%も少ないと言われているのです。

コリンはアセチルコリンやレシチンの原材料となり、循環器系や脳の機能、細胞膜の構成や補修に関わり、1日の摂取推奨量は425mg、卵を1個食べれば約125mg摂れます。

卵ばかり食べるのがイヤな場合やアレルギーがある場合は、レバーや大豆、小麦胚芽、カリフラワーにも含まれているので積極的に摂りたいものです。

■3:大豆

乳がんはエストロゲンが影響しているため、エストロゲン様作用のある大豆は「リスクが高まるのでは?」と思われがち。しかし、国立がん研究センターなどが行った日本人女性を対象とした研究では、毎日みそ汁を3杯以上摂る人は1杯以下しか摂らない人に比べて、乳がん発症リスクが40%も低いことがわかりました。

また、大豆製品を毎日食べる女性では発症リスクが20%低いことが分かったのです。ただし、大豆イソフラボンは一度乳がんに罹った人は控えた方が良いそうです。

いかがでしたか? 魚、卵、大豆、いずれも私たち日本人が古くから食してきたものばかり。世界中が日本食に注目する中、日本食離れをしていることが乳がんをも増やしているのかもしれませんね。ご飯にちゃんと出汁を取ったお味噌汁。私たち日本人は“和食回帰”すべきなのではないでしょうか。


引用元:
やっぱり和食が1番?「乳がんになりにくい」意外な食材3つ(ライブドアニュース)