法務省、民法改正案を自民党法務部会に

 女性に限って離婚後6カ月間の再婚を禁じた民法の規定を違憲とした最高裁大法廷判決(昨年12月)を受け、法務省は26日、再婚禁止期間を6カ月から100日に短縮したうえで、「離婚時に妊娠していない場合は100日を経過していなくても再婚できる」と明記する民法改正案を自民党法務部会に報告した。同部会で異論の声はなく、来月上旬にも国会に提出される。


 民法733条は、1項で女性の再婚を6カ月間禁止する一方、2項で「離婚前から妊娠していた場合、出産後は再婚できる」と規定している。出産後に女性が再び妊娠しても、その子どもが前の夫の子と推定されることはないためだ。

 法務省はこれまで禁止期間内でも▽前夫と復縁した▽高齢で妊娠できない▽前夫が3年前から音信不通−−といった場合には、父親が不明確になることはないとして再婚を認める運用をしてきた。一方で、離婚時に妊娠していない女性が再婚後に出産した場合は、父親の推定が重複しないにもかかわらず、再婚禁止期間が適用されてきた。

 大法廷は、再婚禁止期間のうち100日を超える部分を「法の下の平等や結婚の自由を保障した憲法に違反する」と判断した。さらに裁判官6人は共同の補足意見で2項に言及。法務省が運用で再婚を認めているケースのほか、不妊手術で子が生まれないことが確実▽離婚時に妊娠していない−−ような場合も「再婚禁止期間の規定が適用されないと解釈される」と指摘した。

 こうした指摘を踏まえ、法務省は再婚禁止期間を100日に短縮したうえで、2項も見直すことにした。戸籍の窓口で妊娠していないことを明らかにする方法として、医師が作成した証明書の提出を想定。証明書の書式や運用方法などについて検討を進めている。

 18日に改正案の概要を自民党法務部会に報告したが、出席議員から2項の改正について分かりにくいという指摘が相次いだため、表現を再検討。趣旨を明確にした改正案を26日の部会で提示した。【和田武士】

再婚禁止期間

 子の父が誰なのか争いが起きるのを防ぐため、民法772条は「離婚から300日以内に生まれた子は前夫の子」「結婚から200日経過後に生まれた子は現夫の子」と推定すると定めている。この推定が重ならないようにするため、民法733条1項は「女性は離婚から6カ月経過後でなければ再婚できない」と規定し、再婚禁止期間を設けている。


引用元:
「期間100日に短縮」「妊娠規定」改正案報告(毎日新聞)