4月から医師確保できず 県立病院で初

 県立吉田病院(燕市)の産婦人科が医師不足により4月から休止することが24日、分かった。県病院局によると、県立病院の産婦人科が休止するのは初めて。すでに2年前から出産の受け付けは停止していたが、残る婦人科診療も維持できなくなった。後任の医師探しは難航し、再開のめどは立っていない。

 県内では産婦人科医が不足している。県によると2014年末現在、人口10万人(15〜49歳女子)当たり37人で全国41位。県内七つの医療圏では燕市を含む県央圏が21・3人で最も少ない。県立病院では加茂と坂町(村上市)も出産の取り扱いを停止している。

 県病院局によると、吉田病院の産婦人科には2人の常勤医がいたが、14年3月に1人が退職し、出産対応を停止した。その後は残った医師1人で婦人科診療のみ続けていた。14年度の利用者は外来が1日当たり13人、入院は同0・8人だった。

 この医師が3月に定年退職するが、後任を補充できなかった。患者には他の病院を紹介している。藤田桂輔事務長は「常勤でなく週に何回かだけでも医師に来てもらえないかと思ったが、後任のめどが立たない。地域の病院にとって産婦人科は看板。医師確保に努めたい」と話した。

 13の県立病院では、産婦人科以外にも4病院の8診療科が医師不足のため、休止している。



引用元:
県立吉田病院 産婦人科を休止へ(新潟日報)