アトピー性皮膚炎やぜんそく、潰瘍(かいよう)性大腸炎など皮膚や粘膜で炎症が起きる病気は、寿命で死んだ粘膜細胞が症状を悪化させていることを突き止めたと、筑波大の研究チームが発表した。メカニズムに関わるたんぱく質の働きを抑えることで、新しい治療法が期待できるという。
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9日の英科学誌ネイチャー・イミュノロジーに論文が掲載された。
筑波大の渋谷彰教授(免疫学)らのチームは、自然死した細胞の表面に出てくる物質と結合する「CD300a」という特殊なたんぱく質に着目。これを作れないように遺伝子を操作した「遺伝子欠損マウス」を使って実験した。
人為的に腸炎を発症させて、正常なマウスと比べたところ、正常型は体重が20%減ったのに対し、欠損型は5%の減少にとどまった。アトピーやぜんそくを発症させる比較実験でも、欠損型マウスの方が症状が軽いことを病理組織の分析などで確認した。
着目したたんぱく質が、炎症を抑える働きを邪魔していることが判明。このたんぱく質を作る細胞は、自然死した上皮細胞とくっついており、この結合を遮断すると炎症が治まることもわかったという。渋谷教授は「死んだ細胞が症状を悪化させるメカニズムを制御できれば、有効な治療につながる可能性がある」と話す。
引用元:
ぜんそく・アトピーの悪化 死んだ粘膜細胞が原因? (朝日新聞)