「赤ちゃんが欲しい!」と、どこかで妊活を意識しつつも、“今すぐに!”というほど焦りがない働く女性が増えています。「新婚生活をもう少し楽しんでから」「お互いに忙しいから3年ぐらいしてから」……。そうやって先延ばしにしている夫婦が多いですね。

昔は結婚したら、「子どもはまだ?」と周りから当たり前のように聞かれていました。ですが、近年は結婚してすぐに赤ちゃんが欲しいと思っていない夫婦が増えてきているためか、周りのプレッシャーも減ってきている、もしくは気にしなくなっているのかもしれません。

今日は、元看護師で妊活カウンセラーでもある筆者が、「ワーキング女性の産み時の時期と、卵子の老化」についてお話します。

卵子自体の老化は避けられない

最近は、芸能人の妊娠・出産や不妊治療も含め、40代の妊娠出産が当たり前のようになってきました。「40代でも結婚して妊娠を望めば、赤ちゃんは来てくれる!」そう思い込んでいる女性が、まだまだたくさんいます。

そのいっぽうで、耳にするようになった「卵子の老化」。もちろん、40代でも卵子がある限り、妊娠の可能性はゼロではありません。しかし、女性が母親の体に宿った時から、原始卵胞は作られていて、年を重ねる度に老化していくのは事実です。

卵巣機能を上げることはできても、卵子自体の老化は避けられないのです。

「いくら貯金できたら」「この仕事が落ち着いたら」など、人それぞれに仕事や金銭的な事情があると思います。夫婦間でさまざまな思考が生まれるかもしれません。

ですが、35歳を超えて本当に妊娠を心から望んでいるのであれば、少しでも早く夫婦間で赤ちゃんを迎える準備に取り組んでほしいと考えます。もしかしたら、親の介護が始まっている人もいるかもしれないのです。

先送りにした夫婦の多くが、不妊に悩まされ「もっと早くに治療しておけば良かった」と感じているのです。そうして後悔する人の中に、ちゃんと赤ちゃんを迎えることと向き合わなかった自分自身を責めてしまう人がたくさんいます。

本当は、自分の将来設計の中に、少しでも赤ちゃんが欲しいと思う気持ちがあるのであれば、時期を決めるのではなく、「いつでも来ていい」と思ってみましょう。そして赤ちゃんが来てくれた“その時”から、自分達の未来を考える人生設計を夫婦で立ててみてはいかがでしょう。

ワーママが「産みどきプラン」を立てるには
女性が働く時代になり、責任のある仕事を任せられる機会も増えてきました。職場でも、今妊娠してもらっては困る!そんな雰囲気を感じながら、自分に制限をかけてしまっている人も少なくはありません。

しかし、赤ちゃんを授かるのは、誰に制限をかけられることでもなく、赤ちゃんがほしいと願っている本人の気持ちが一番大切です。

何が本当に一番大切かで考える時に、お仕事ももちろん大切ですが、周りにばかり気を取られて、大切な自分の思考が置き去りになっていては後悔をしてしまいます。

お仕事も大切。でも、旦那様と過ごす自分の人生も大切。それなら、「どれを優先するか」ではなく、「どちらもうまくいく!」と考えてみましょう。それをきっかけに、すべてうまくいくという思考に、心身ともに向かっていくのかもしれません。

働く女性が、これからの自分の未来を考える時に、仕事と赤ちゃんとのバランスに悩み、どちらかを優先しなければいけない。そんな入口で悩んでいる人が、筆者のクライアントにもたくさんいますが、どちらも大切であると自分を受け入れることで、赤ちゃんを授かれる人が増えています。

年齢を重ねるにつれての「卵子の老化」は避けられなくても、少しでも心と身体のバランスを大切にしながら、よりよい子宮と卵巣の状態を作って赤ちゃんを迎えていく準備をしてみて下さいね。


引用元:
妊活をつい先延ばしにする人の、絶対NG思考(東洋経済オンライン‎)