世界保健機関(WHO)の小児肥満撲滅委員会は25日、過体重または肥満の乳幼児(5歳未満)が世界的に増加傾向にあり、2014年に少なくとも4100万人に達したとの報告書を発表した。1990年は3100万人だった。18歳未満の子ども全体でも増加傾向がみられるとして各国に対策の強化を促した。


 中低所得国では特に深刻で、90年の750万人から14年の1550万人へと2倍以上に増加。経済成長に伴い、糖分の多いスナック菓子や清涼飲料水の摂取が増えるなど食生活の急激な変化が起き、乳幼児の肥満はアフリカ諸国などでも急速に拡大している。

 世界では、5歳未満児全体に対する過体重または肥満の割合は90年の4.8%から6.1%に増加した。過体重の割合が20%以上なのはリビアなど少なくとも2カ国で、10%以上の国は中東・北アフリカや東南アジアに多い。日本は5%未満の最も低い国のグループに入っている。米国や中国などは10%未満の2番目に低いグループ。

 子どもの肥満は学業に悪影響を及ぼすとされるほか、大人になっても肥満のままの可能性が高く、糖尿病など慢性疾患にかかるリスクも高い。

 報告書は子どもの肥満防止策として、砂糖を多く含む飲料水や不健康な食事を避けるほか、健康的な食事や十分な睡眠、適度な運動といった生活習慣を人生の早い段階に身につけさせることが重要だと強調した。

 小児肥満撲滅委員会のグラックマン共同委員長はジュネーブでの記者会見で「子どもの肥満問題はこれまで関心が払われてこなかったが、今や緊急の対策を要する課題となっている」と警告した。

 WHOは5歳未満児について身長と体重の比率から肥満や過体重を判定。標準体重、過体重、肥満の順で太り具合が示される。


引用元:
乳幼児の肥満 世界で増加傾向 4100万人に WHO(毎日新聞)