□耳鼻いんこう科科長・柴田修明医師

 2月に入ると、本格的な花粉シーズンが到来します。花粉症の人にとっては、とてもつらい季節です。鼻づまりなどの症状は、勉強や仕事の効率を落とします。

 国民病といわれる花粉症は、大人だけでなく、子供の患者も年々増加しています。最近は低年齢での発症ケースがみられるようになりました。以前は早くて4歳ごろからといわれていましたが、最近では、2歳でスギによる花粉症という報告もあります。

 花粉症はスギやヒノキなどの花粉が鼻に入り、アレルギー反応を起こし、生じます。以前は、何シーズンか繰り返し花粉を浴びることで反応を起こすと言われていました。低年齢での発症をみる限り、反応を起こすまでの周期が短くなっているのかもしれません。
患者増加は、花粉の飛散量自体が増えているためと言われています。車などから出る煤煙(ばいえん)など、大気中の汚染物質と花粉がまざり、症状を起こしやすくしているという説もあります。

 花粉症の症状は、くしゃみや鼻水、鼻づまりです。子供では、鼻の周りがかゆくなることもあります。幼い子供は症状をうまく訴えられませんが、寝るときに鼻をずっとかいている、いびきをかいている、口で呼吸をしている、といったことも花粉症を疑うきっかけになります。

 鼻水が出ているときに、風邪なのか花粉症なのか、分からないこともあるかもしれません。のどの痛みや熱など風邪特有の症状がないのに、透明で粘り気のない鼻水が次から次に出るときや、鼻や目をかいていることが、風邪よりも花粉症を疑うサインです。
 鼻がつまった状態が続くと、副鼻腔で炎症が起きることもありますので、注意が必要です。

 花粉症の人は、花粉が飛び始める前、つまり今から対策を取りましょう。早い段階で薬を飲み始めれば、症状がひどくならない人もいます。

 花粉症の新しい治療として、スギ花粉のエキスを口に含んで花粉症を治す「舌下免疫療法」が出てきています。今はまだ12歳以上にしか健康保険が適用されませんが、この治療が広まれば、花粉症が治る可能性はあります。

 病院では血液検査をし、スギやヒノキなど、何に対してのアレルギーかをはっきりさせます。何を避けるべきか特定するためです。

 自分が反応を起こす花粉をあびる機会を少なくすることが、最も重要です。

 これからの季節、天気のよい日はマスクをし、不要な外出をひかえましょう。家に花粉を持ち込まないよう、帰宅したときに上着の花粉をはらうことも効果があります。

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【プロフィル】柴田修明

 九州大学病院、山口赤十字病院などを経て、平成25年4月、九州厚生年金病院(現九州病院)耳鼻咽喉科医長、27年4月に福岡市立こども病院耳鼻いんこう科科長就任。耳、鼻、のどの病気で、一般の耳鼻科では検査や治療が難しいものや、入院や手術が必要な子供を対象に診療している。


引用元:
花粉症 2歳で発症のケースも (読売新聞)