新生児に見られる「心雑音」とは?

心雑音とは、その名の通り心臓にザーザーという雑音がすることを言います。心臓が正常な状態でも聞こえる場合もありますが、先天性心疾患が原因となり心雑音がする場合もあります。

新生児の場合、大人に比べて心臓の動きが活発で雑音が聞こえやすいということもあり、退院時や1ヶ月検診時に心雑音がすると医師から告げられることも少なくありません。

これらは、成長するにつれて自然と治癒するものと手術が必要な場合があります。

心雑音の見極め方、症状は?

上記でも記したように、新生児は心臓が活発なためによく心雑音が聞こえることがあります。

特に発熱時など脈が速くなっていると心雑音が聞こえやすくなります。機能性心雑音と呼ばれるもので、こういった場合の心雑音は自然に治まるため、あまり心配がないとされています。

反対に、先天性の心疾患による心雑音の場合には、赤ちゃんの皮膚や粘膜が紫に変色したり(チアノーゼ)、呼吸困難になることがあります。

ただしどちらの状態にしろ、赤ちゃんのちょっとした変化に素人判断は危険です。専門医または小児科への早めの受診をおすすめします。

心雑音の種類

聴診器 .

新生児に多くみられる、また診断される心疾患の症状をご説明します。

@チアノーゼ

チアノーゼとは、血液中の酸素が減少することにより、皮膚や粘膜が紫色に変色する症状を指します。

肺や心臓、血管に何らかの異常が出たために血液中のヘモグロビンが増加し、皮膚が紫色に見えることがあります。

A心室中隔欠損

心室中隔欠損とは、新生児にもっとも多い病気に一つです。

生まれつき左右の心室の壁に穴が開いているため、血液が流れ込んでしまい心雑音が確認されます。

穴が小さい場合には1歳頃までには自然に閉じてしまうことが大半ですが、穴が大きい場合には薬で治療または手術が行われます。

B心房中隔欠損症

上記の心室中隔欠損とは異なり心房中隔欠損症、心室の上にある心房の左右を繋ぐ壁に穴が開いて起こる症状のことです。

こちらは新生児では心雑音が聞き取りづらく、大人になってから息切れや不整脈といった症状が出ることがあります。

心雑音の検査方法とは?

聴診器 .

通常、退院時または1ヶ月検診時の検診で見つかることがあります。検診後に心雑音が疑われる場合には、超音波検査や心電図を実施してより詳しく検査をします。

心雑音が聞こえたと診断されたママの体験談

聴診器 .

新生児にはよく心雑音が聞こえると診断されるママが多いですが、こちらでは実際に診断をされた方の体験談をご紹介します。

心雑音と診断されました。

うちの娘も私の友達の娘も1か月検診の時に心雑音があると言われて口からスポイドのようなもので液体を入れられ眠らせた状態で小さな体に心電図をつけ検査をしてもらいました。主治医には「新生児にはよくみられることです。念のため数ヶ月後に再検査しましょう」と言われました。その後4か月、7か月と検診で異常はみられず元気いっぱいに成長していますよ
出典: mikle.jp

1ヶ月検診時に心雑音がすると診断されるママがとても多く、心配になる方も多いのが現状。

新生児で心臓に穴が開いていることも決して珍しいこともではなく、小さい穴であれば処置もせずに自然に治癒するこも多いです。

心雑音がする・・結果は心房中隔欠損症でした。

7ヶ月になる娘が心房中隔欠損症です。

5ヶ月の時に風邪を引き病院にいったところ「心雑音があるので検査したほうが良い」と言われました。後日、聴診でもはっきりとした心雑音があったので「ホンモノでしょう」とのこと。さらに後日のエコーではしっかり10mmの穴が開いていました。とはいえ元気に過ごしており、通常の生活には(走ったりしても)支障がないので安心しています。

ただ心臓と肺に負担がかかっている状況なので、就学前には手術をうけることになりますが、発見されないまま成長し心不全で倒れるケースもあるので、早く見つかってよかったかなと思っています。
出典: oshiete.goo.ne.jp

心雑音がしていることからさらに詳しく検査を行ったところ、心房中隔欠損症だったという体験談です。

心房中隔欠損症の場合、手術は必要になってしまいますが遅く見つかると命にも関わってくることもあるのでやはりしっかりとした検査は必要ですね!

心室、心房に穴が・・。

私の長男も入院中に心雑音があると指摘され、退院後総合病院で精密検査を受けました。精密検査では、エコー、レントゲン、心電図の検査を受けました。

うちの息子の場合は、心室(2mm)と心房(4mm)に穴が開いていることが分かり、心室中隔欠損、心房中隔欠損(又は卵円孔開存)という先天性の心疾患と診断されました。特に治療等は必要がないレベルの穴ということで、その後は経過観察のために定期的に病院で検診を受けました。幸いにも、10ヶ月を迎える頃にはどちらの穴も自然閉鎖し、心雑音もなくなりました。今も元気いっぱいです。

私も初めての子なのでかなり心配しました。病院で入院中に心雑音があるといわれた時は心配で泣き出してしまったくらいです。
出典: oshiete.goo.ne.jp

心房と心室の両方に穴が開いていると診断された子供でも、手術をしなくても自然に治癒したという体験談。

初めての子供が聞きなれない心雑音と診断されると余計に不安になりますよね。しかし、こちらの方も自然に穴が塞がったとのこと。

症状や状態にもよりますが、自然に治ることも多いですので、不安であれば専門医としっかり相談することをおすすめします。

気をつけて!乳児期にかかりやすい病気と基礎知識まとめ

関連記事:

気をつけて!乳児期にかかりやすい病気と基礎知識まとめ

乳児期というのは免疫を持っていないため、病気にかかりやすく重症化するケ…

心雑音と診断されても、自然に治ることも多い!

聴診器 .

新生児の頃に診断されることが多い心雑音。診断される赤ちゃんが多い反面、自然に治癒することも多い症状でもあります。

心雑音が聞こえる場合、また心疾患が疑わしい場合には、より詳しい検査をしますのであまり心配なさらずに専門医や小児科医の指示に従うようにしましょう。


引用元:
新生児に多い心雑音とは?原因と症状、検査方法は? 用語解説(mamari)