他の植物に悪影響を与えるとして、嫌われものだった『植物』から、抗がん作用が発見された。

5月から7月頃にかけて、直径5〜7cmの黄色い花をつけるキク科の植物「オオキンケイギク」に、抗がん作用のある物質が含まれていることを、岐阜大学工学部;纐纈守教授の研究グループがつきとめた。纐纈教授は、「癌への有効利用により、駆除に弾みがつけば」と話している。

話題の植物、オオキンケイギクは、北アメリカ原産の宿根草で、1880年代に鑑賞目的で国内へ導入された。
繁殖力が強く、荒地でも生育できるため、当時は、河川敷や道端への緑化などに利用されてきた。
しかし、他の生態系や植物に悪影響を与える恐れを指摘されたことがきっかけで、2006年には外来生物法(※1)に基づき、国内においては栽培や販売、輸出入が原則禁止されるなどし、規制、および防除の対象となっただけでなく、日本生態学会より、日本の侵略的外来種ワースト100(※2)にも選定されている植物である。そのため、駆除(※3)の働きかけが広がっている。

オオキンケイギクの物質研究は、2年前から着手
研究チームは、オオキンケイギクの花をアルコールに漬けて、含有成分を抽出し、さまざまな成分を分離・精製していた。すると、フラボノイド系の化合物6種類を確認できたという。

フラボノイドは、植物に含まれている色素、苦味、辛味成分である。 種類によって特徴や作用が異なるが、多くが強力な抗酸化作用を持っていることが知られている。
オオキンケイギクのフラボノイド含有量は、刺し身などを飾る食用のキクの約5〜6倍にものぼった。

これを実験で培養した白血病細胞に投与し、観察すると、4―メトキシランセオレチンという化合物に、市販抗がん薬と同じくらい、細胞をカスパーゼ(細胞死)へと導く力があったという。

同化合物は、他ではほとんど報告例がない。

教授は、「オオキンケイギクは、希少なフラボノイドの供給源。安全性を確認し、効果を高めて薬にする可能性を見いだしたい。花以外の部位からも役立つ成分を探したい」と話している。今後の研究成果が楽しみである。

※1 外来生物法…外来生物の規制および防除に関する日本の法律である。2005年6月1日に施行された。
※2 日本の侵略的外来種ワースト100…日本生態学会が定めた、日本の外来種の中でも特に生態系や人間活動への影響が大きい生物のリストである
※3 オオキンケイギクの駆除方法…根から引き抜き、その場で拡げないように2,3日放置して枯死させた後、ビニール袋などに密閉して、燃えるゴミとして処理しよう。

引用元:
嫌われものだった『植物』から、抗がん作用発見。岐阜大【imedi】