大阪府門真市の「おおわだ保育園」(馬場睦代園長)が園児に提供している給食が注目されている。食物アレルギーのある園児の誤食を防ぐため、主な原因物質とされる小麦や卵、乳製品を使用していないからだ。一般的な個別除去食による対応では、誤ってアレルギー食材を与えてしまう可能性があり、「最初からそういう食材を使わなければ、子供たちも安心して給食が楽しめる」と約3年前から始めた。同園には、多くの同業者や自治体関係者などが視察に訪れ、そのメニューを取り上げたレシピ本も好評だという。
「子供たちは、いわゆる同じ釜の飯を食べていますよ」
馬場園長は、アレルギー食材を使わない『なかよし給食』の特徴をこう説明する。同園には189人の園児がおり、うち20人に食物アレルギーがあるが、全園児が同じ給食を食べている。
この日のメーンメニューは、園児たちに人気の「なかよしハンバーグ」。一般的なハンバーグは“つなぎ”に卵と牛乳に浸したパン粉を使うが、なかよしハンバーグではジャガイモのすりおろしと木綿豆腐を使うという。この日のなかよしハンバーグでは“つなぎ”として、地元、門真産レンコンのすりおろしが使われた。
ほかにも同園では小麦粉の代わりに米粉、牛乳の代わりに豆乳を使用。マヨネーズは卵を使わず植物性素材を使ったマヨネーズなど、さまざまな代替食材を使用している。
同園がなかよし給食を始めたきっかけは、ある園児の「ぼくもみんなと同じ給食が食べたい」という一言からだった。園児のアレルギーは当時、園が行っていた個別除去食では対応しきれず、一人だけ弁当を持参してもらっていた。
また、馬場園長の次男も食物アレルギーがあり、誤ってアレルギー食材を食べて救急搬送されたことがあり、その怖さを知っていたことも背景にある。
同園は約4年前に栄養士に相談。約1年間の試行錯誤の末、なかよし給食の実現にこぎつけた。現在、なかよし給食は園内の調理室で栄養士を含めた7人のスタッフが調理し、園児たちの健康を支えている。
同園の取り組みは大きな注目を集めており、寝屋川市や福井県美浜町、北海道千歳市など全国の自治体から視察に訪れているという。
同園の栄養士、安田紀美代さんは「メニュー作りの中で、アレルギー食材に代わるさまざまな食材を考えるので、結果として多くの食材を子供たちが食べることができるメリットがある」と話している。
引用元:
アレルギー食材使ってないから…みんな同じ「なかよし給食」 大阪・門真の保育園 (産経新聞)