発熱や感染症は、妊娠中に発症しやすく、子供の神経発達障害に関連性があることが示されています。子供のADHDにも関連があるかを調べました。


◆妊婦への電話調査

調査は、デンマークで1996年〜2002年に登録された89,146人の妊婦のデータを使用して行われました。妊娠中に2回の電話によるインタビューを行い、妊娠中に発熱および感染症を発症したかどうかが調査されました。また、子供のADHDの発症率を調べました。



◆妊娠中の発熱や感染症とADHDには関連性なし

調査結果の解析では、全体として見ると妊娠中に発熱や感染症を発症した母親と子供のADHDには関連はありませんでした。しかし、妊娠9〜12週での発熱または妊娠33週〜36週での泌尿生殖器系の感染症に限って見ると、ADHDの発症の増加がみられました。



全体的には、妊娠中発熱や感染症は子供のADHDには関連がありませんが、妊娠中は、できるだけ発熱や感染症の発症が避けられるように、十分な体調管理が必要だと思われます。




◆参照文献


Fever and infections in pregnancy and risk of attention deficit/hyperactivity disorder in the offspring.

J Child Psychol Psychiatry. 2015 Nov 3.



[PMID: 26530451 ]


引用元:
妊娠中の発熱や感染症で子供にADHDは発症するか?(MEDLEY)